5章のトイレから見つかった服について
最初見た時なぜトイレに服を流したのかがどうしても納得できなかった。
プレス機の下にいる以上特に服を脱ぐ必要はないはずで、かつトイレに服を流せば詰まるのは必然。
そして王馬の服だけが見つかればそれは王馬の死を隠すトリックへのヒントになってしまう。
なぜ王馬はわざわざヒントを残してくれたのか?
そう考えていてどうしても納得できなかった。
でも今にして思えばそりゃそうで、王馬は死んだのは百田だと思わせたかったわけではないし、もちろん自分が死んだと思わせたかったわけでもない。
どちらが死んだかわからない状況を作りたかっただけだから、プレス機に百田の服を挟んだように、トイレに王馬の服を流したのかって。
どちらが死んだ可能性も残るように、事実についても嘘についても証拠を残したのか。
そう考えると王馬も思慮の深さもさることながら、それに結局辿り着いてしまう最原はやっぱり勝ったんだなあと感慨深い。