読了 中山 七里/ヒートアップ
「魔女は甦る」の続編的立ち位置の本作。
前作でちらっと出てきた麻取の捜査官が主人公格なのだが、どれだけお薬打ったりしても効果がないという最早人間離れした特異体質の持ち主。
それを活かしてのおとり捜査を行うのだが、冒頭からぶっ飛んでるなあ…という感じでした。
宏龍会という裏社会組織が中山作品では度々登場するのですが、その中でも渉外担当の山崎さんという方が様々な作品に顔を出します。
私はこの山崎さん、大好きでして本作でもいい味を出してくれるんです。
山崎さんだけで文字数いっぱい書けるくらい好きなキャラクターです。
彼のお陰で本作は読みすすめられたと言っても過言ではないですね…。
"ヒート"を巡ってチャイニーズ・マフィア、警察、麻取、宏龍会の追いかけっ子だったのが最後には自衛隊に米軍も登場。
果ては新型ナパーム弾で前回の舞台だった海外製薬会社を爆撃しまくる中主人公たちは逃げる、というなんだかハリウッド映画の終盤かな!?という展開。
麻取の課長さんはいいミスリードで騙されました。
"ヒート"関連は大味というか設定が大掛かりというか、読み物としては面白いけど………という感想でした