読了 有栖川有栖/捜査線上の夕映え
タイトルからしていい雰囲気ですよね!
そうそう、アリスと火村のやり取りこんな感じだったなあ…と感慨深いものが。
父の影響もあって、紙の書籍で追っかけていた有栖川有栖作品ですが、電子でもまた全部を追いかけ直す勢いで買い直して再読していきたいです。
学生アリスシリーズとか面白かったんですよ!
子供ながらに覚えているのは「幽霊刑事」です。
もどかしさと、警察にこんな悪い人がいるの!?って驚いたものです。
本作ではコロナ禍直後の混乱が時代背景で、マスクの描写が頻発します。
そして、マチコさんの過去とあだ名の由来がここで明らかに!
最早有栖川有栖作品の準レギュラーと化しつつある高柳刑事。
彼女の過去が火村・アリスによって掘られます。
作者あとがきにもありましたが、非常にエモーショナルな内容で、景色描写や氏特有の秀逸な旅描写のお陰で容易に想像出来るんです。
犯行動機やそれに纏わる人物の思惑や過去の柵など、心情面でもエモーショナルで少し重たいというかズキズキするような、そんな読後感でした。