「2世と器」感想
Aroの人とゲイの人の物語としてどういう結末になるのだろうと思っていたけどラストまで読んで嬉しい気持ちになった
ずっと、Aroの人と恋愛感情をもつ人で片方が恋愛感情をもったときにどういう形が幸福なんだろうって考えてて…私の中で結論が出なくて…
でも恋愛感情と恋愛感情が双方向で同じように合致することだけがふたりの「幸福」のかたちであってそれが叶わなければ「不幸せ」だと決めつけるのも、他者のものさしでしかないんだよね 本人たちの関係性の在り方や幸福の形は本人たちが決めること 名前なんてあってもなくてもいい
人を恋愛的に好きになるということがなくとも、ドライなわけじゃない 何かが欠けているわけでもないし、愛情というものを持ち合わせてないわけじゃ決してない 恋愛も、数多ある愛や情の中のひとつでしかない 恋じゃなくても相手を慈しみ大切に思いあたたかな感情を向け合うことはできる
全ての感情をわかりあえなくても、同じになれなくてもいい だって自分たちは違う人間だから
人と人との関係性を理性的に、丁寧に構築しているけど、でもふたりの感情もそこにしっかりあって……
よかったなーーー よかった…この物語がこの世界にあって私は嬉しい気持ちになりました
宗教や偶像崇拝の描き方も…
真摯な作品だなあと思いました