おとといのゆめにはじめてプーチン大統領がでてきた。ゆめのなかに世界てきに有名なせいじ家がでてきたのもはじめてじゃないか。
ゆめのなかのかれはまだ無名のKGB若手しょく員で、わたしは新入りの1人だった。その年の新入りがみな、ある町にある研修しせつにあつまって新人けんしゅうをうけていた。
そこに新人のあいだでは有名になっていたプーチンせんぱいがきたのだった。
研修中まいにち午後のあるじかん、みんなで町をさんぽする。そのあいだは雑談してよいことになっていた。それに1度だけせんぱいがいっしょにあるくことになった。新入りは気がねしてせんぱいを追いこさないようにいつもよりのろのろ出発したが、せんぱいはあるくのが速くてそれはむだな気づかいで、だんだんかれのうしろすがたがはなれていく。それをみて、みんなほっとしたのだった。
ところがせんぱい、調子よくあるいていたのに前からきたちいさなおばあさんに呼びとめられて話をしだした。それをみてわれわれはマズッ、このままだとせんぱいに追いついてしまう!と一瞬きんちょうしたものの、きゅうにもたもたするのも変だからと、もし追いついたらそのまま先に行ってしまうことにきめた。
けっきょくせんぱいがさっさと話を切りあげたので、われわれは追いつけなかった。せんぱいはさっきよりいっそう早足で、というより小走りにまっすぐのびた、ひと気のない大通りをさきへ行ってしまったので、わたしは(いやだったのかな)と想像した。しかし、その後のせんぱいの態度からぎゃくにかれは外出中に通りかかった現地のひとに話しかけられたことをよろこんでいたとわかって意外な気がした(つまり目がさめた。