私がいちばん長く接したY10はAbarth Turboで,これは引き取りに行ったらその場でタイミングベルトが切れた,という荒れ模様の車であり,直した後も,小排気量のドッカンキャブターボで,雨の日のタイトコーナーでターボが効くと,ハンドル切っていても真っ直ぐ行く,という,荒れ模様の車であった。

これは記憶に鮮やかである。引き取りに行ったのは,今はない表参道同潤会アパートであった。「調子は非常に悪い」というので,乗って帰れるかを確かめるために試乗した。
表参道から青山通に出,キラー通りへ入ったところで調子はいよいよ悪くなり,明治通りに曲がったところで「ばつん!!」とデカい音がしてベルトが切れた。もう1mmも動かない。
折しも時はクリスマス。賑わう原宿の表通りを,えっちらおっちら押したのである。かっこわるすぎて忘れたくても忘れられない。

(いちおう前オーナーに電話したら「助けにいきましょう」と言うて来てくれたが,乗ってきたのはベントレーだった。流石にベントレーで牽引して貰うわけにはいかぬ)
明治通りから表参道に左折して,延々と人力で押した。皆知ってると思うが,そこはずっと上り坂である。

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私は「自分の車で,自力で帰ってこれなかったことは一度もない」と公言してるし,それは事実だが,このY10ターボは例外である。まだ名変してないからね。

まぁそういう目に遭ったことがあると,タイミングベルト使ってるエンジンが嫌いになるのは当然と言えよう。ああ思い出しても嫌だ。

とはいえこのタイミングベルトというやつ,ひところのイタ車はビアンキからフェラーリに至るまで殆どベルト,という状況であり,そうでないのはノルドのアルファぐらいのもの。なので大嫌いでもしょうがないのであった。


でも、チェーンはチェーンで伸びるとそこそこ酷いと。じゃあどうすればいいんじゃ、と。
youtube.com/watch?v=6QwKZYo5BW

@InagakiShiro でも切れないし山も飛ばないじゃないですか。

@InagakiShiro 余談だけれど,動画で問題になってるのはむしろバランサーチェーンの方で,これはクランク半速で回るカムシャフトと違い,等速か倍速なので伝達負荷が大きいのか,カム駆動より問題が起きやすいかも。バランサーの採用は70年代初期だけれども,先鞭をつけた三菱やヤマハも,トラブル多くて悪戦苦闘してた記憶。(今のバランサーはエンプラのギア駆動の方が信頼性高いかな

@InagakiShiro (FIAT系のエンヂンでも,ベルトで回してるバランサーがやばいことになりがちなのは御存知の通り)
三菱は「サイレントシャフト」という商品名だったけど,「ぜんぜんサイレントじゃないシャフト」なんて悪口を言われたりしていた

ベルト交換時はテンショナーベアリング、バランサーベルト、バランサーのテンショナーベアリングも合わせて交換していました。ランプレディ系16VのTipoの時も、これで安心して乗れてました。

ベアリングには気をつけろ、バランサーの系統も忘れるなとのアドバイスのおかげであります。

@InagakiShiro 最近プジョーあたりがやっている湿式ベルト駆動だと,アイドラ/テンショナベアリングのフリクションも減らせるし,温度環境も安定するから,寿命は5〜6割は伸びるようですけどね(私はまだ触ったことがない

(とはいえ,オイル管理が悪いと,削れたベルトのゴムカスがオイルラインに詰まるなどの弊害もあるらしく,文句なしとはいかないようであった)

いやぁ、そんなの触りたくないなぁ>油漬けベルト

@InagakiShiro いちばんキレイなのはニューマチックバルブ駆動だろうけど(微かなゴミも許容できない),あれはまず絶対にロードカーには採用されないしなあw

だいたい「サイレントシャフト」という名前がおかしいんだよな。減るのは振動であって騒音じゃない。というかメカノイズは増える

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