関係性のオタク的視点における「カプ解釈」を言語化すると

(1)原作を見て感じる二人の関係性解釈の(ここまでは読解基準の解釈)
(2)読み取れる原作の解釈において「特に自分の特に好きで萌える部分を見たいから」(ここからカプ解釈)
(3)二人を特定の状況や関係性に置くことで「その部分を強く味わう」(二次創作)

になると思います。たぶん例を挙げた方が早いのでゾサで語りますね。

たとえば私はゾサの恋愛なしエロが好きなんですが

【1】まずは原作の解釈です

 まず原作の二人に対して、「二人はお互いの意識としては対等ではあるが、性格の違いで客観的構図として変なパワーバランスがある」。原作のシーンだとゾロはサンジのことを認めてはいるんですがゾロの性格上すっっごく上から目線なんです。それに対しサンジはゾロに煽られてキレてはいるけど「ゾロはそういうやつというサンジの人格ゆえの他者の捉え方、それ故に態度としては文句を言うが他者への許容度が高い」という解釈があります。

 ゾロの上から目線な面は他のキャラ相手ににも見受けられますし(PH編のたしぎ相手とかがわかりやすいです)、サンジが文句いいつつ相手への許容度が高い姿はルフィへの態度からもわかります(サンジはルフィに暴力振るいつつ実は甘いという解釈はサンジ・ルフィの二次創作でよく見られます)

 一般的なカプ解釈では相手への想いを基盤にしますが、上記のようにキャラ単体の人格から解釈するのが関係性のオタク特有の捉え方ですね。

【2】そしてここからカップリング解釈です。

 この二人が関わった時に、客観的構図として、明らかにゾロの方が上から目線でパワーバランスがおかしいのに、サンジは文句をいいつつもゾロがそのような人間であることをある程度受容している構図になります。私は
この構図に萌えています。(←ここ超重要)

 この構図を二人をエロ状態に置くことによって、相手に対して主導権を握られる立場になりたがらず(上から目線)、態度としておちょっくているゾロ。そして相手に文句を言ったり煽り返しつつも(恋愛感情や相手への奉仕意識なしで)挿入される側であることを無自覚に許容できるサンジ。という構図から原作の関係性の構図を味わうことができます。

 ゾロとサンジの場合、オールキャラ作風だとただ喧嘩する姿まで描けないので一歩踏み入った時の二人の人格とそこに発生する謎のパワーバランスを強く表現するには、一層のことエロ行為する関係にしてしまったほうが強調して描きやすくなります。おそらく原作の人格の差なのでしょうが、このせいでゾサはSM構図的な解釈のエロ作品が多いです。

【おまけ】
 ちょっとゾサの関係性萌えってかなり特殊なので関係性オタの二次創作としてはサンプルにし辛いかもです…。ただ、私が剣ちゃんとマークが大好きだけどカプやエロ妄想をしないのは、二人の人格の差が生み出す関係性の面白さはオールキャラ作風範疇の関わり方だけで十分楽しめるからだと思います。

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あ〜〜〜〜〜雑にカップリングという言葉の印象で捉えてましたけどカプ解釈という言葉が指している部分についてはなんとなく分かりました。
やっぱりこれ思考実験とか環境実験に近いのでは。

ゾサの場合はhotさんの関係性萌している部分が原作人格で恋愛なしエロな状況に当てはめると上手く状況に重なるけど、そうでないならエロ不要だし恋愛も必須ではない場合によっては原作で充分ということですよね。
いやこれ二次創作BL界隈での一般的な「カップリング」の感触を持ってると絶対正しく伝わらない表現では???(私は無責任なのでどんどん考察記事に使用してその度ジャンル者が混乱すると面白いなと思っています)



伝わってよかった(笑)基本的に関係性のオタクの創作方法は思考実験・環境実験に近いですね。

関係性のオタクにとってエロや恋愛は「二人の人格の接点を強調させて見るための道具(物語における事件・出来事の役割)」でしかないので、一般的なカプ勢に比べて必要がなければエロや恋愛をさせる必要はないってことが多そうです。

まあ一般的なカップリングの感覚を持っている方には伝わらないでしょうが、あくまでも関係性のオタクの炙り出しに使ってるのでそれでいいかなと(笑)

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