ガストロロビウム属はマメ科の顕花植物の属である。この属には100種以上あり、2種を除いて西オーストラリア州南西部に自生しており、同地域では「毒エンドウ」として知られている。南西部オーストラリアで生育するガストロロビウムは、フッ素含有 量の低い土壌からフルオロ酢酸を濃縮する。 [ 7 ] この地域に生息するフクロギツネ、ブッシュラット、ウエスタングレーカンガルーはフルオロ酢酸を含む植物を安全に食べることができるが、家畜やオーストラリアの他の地域から持ち込まれた種は、この毒に非常に敏感であり[ 8 ] 、アカギツネなどのオーストラリア国外から持ち込まれた種も同様である。多くのガストロロビウム属の種が外来肉食動物に対して高い二次毒性を持つという事実は、この植物が下層植生の大部分を占める場所でネコが個体群を確立する能力を制限していると考えられ。