SPACの葉山陽代が死去、「白狐伝」の代役は宮城聰
https://natalie.mu/stage/news/568010
"お艶の魂"を一座の看板女優として、ピンクワールドに染め上げて演じきった陽代さんが、ほんとうに魂になってしまった。
陽代さんはお互いにAB型だと見抜き見抜かれるくらい気分屋さんで、テレパシーでいま喋って大丈夫かどうか分かり合えて、利賀で8泊9日同室で過ごした時間もとっても楽しかった。ご家族にそのことを伝えたら、「陽代と同じ部屋で過ごすなんて大変だったでしょう」と笑っておられてわたしも笑ってしまった。「わたしたちってなんで扱いづらいなんて言われないといけないのかしらね」って利賀でまさにふたりで話してたことがあったから。
最近は新作のお稽古にヤマ本部から公用車に乗って向かうのを「いってらっしゃい、気をつけて」「おつかれさまです、おかえりなさい」としか言葉は交わしてなくて、最後に話したのはウェルシアで。見かけて手を振ったらお酒持った手で返してくれて、二人して笑っちゃって。カップ麺を爆買いしてたから美味しいのかなと思って聞いたら「推しがコラボしてるもんだから」とニコニコ。先に店を出る前に手を大きく上げてまたね〜って。
QT: https://rss-mstdn.studiofreesia.com/@natalie_mu_stage/112211964803218164 [添付: 5 枚の画像] [参照]
SPACに入って最初に担当した本公演『顕れ 〜女神イニイエの涙〜』。ご自身も大変な役どころだったのに、後説が終わったあとすぐに「にしちゃんはいつもハリがあっていい声よ」と声をかけてくれて、1年めのわたしにとってはとても励みになった。
自分の好きなところってあんまりないけど、それ以来少しだけ、自分の声が好きになった。
陽代さんは常に真っ直ぐで、いろんなタイミングで、何度もたくさんたくさん褒めてくれた。
「お別れの会」で流していた『顕れ』ラストシーンの語り、すごかったなあ。音だけでも震えてしまった。
確実にわたし(たち)の血肉に骨になっているのに、そこにあったかどうかを証明できない。でもそこにないものこそを現前させられるのが演劇。
いつだってエネルギーに溢れていて、豪快で繊細な陽代さん。たくさんたくさんありがとうございました。1ヶ月後にはもう会期後半になってるらしい演劇祭、身体に気をつけてみんなで頑張ります。