エミール・クストリッツァのアンダーグラウンドが私の生涯ベスト映画なわけですけど、ほぼ予備知識のないまま暗殺の森との二本立てのついでに見たらパルムドールの表示の後にまさか暴走荷馬車を追いかけながらブラバンが演奏しててイカれたおっさんがそこに銃ぶっ放すような展開がいきなり始まるとか思わないじゃ無いですか。パルムドールなのに…。
ユーゴスラヴィアの歴史が絡む映画じゃなかったのか?とんでもないものが始まったな…と思ってポカーンとしたのを今でも思い出すわ。(いやちゃんとユーゴスラヴィア共和国の成立から崩壊までで話が成り立っているんだけど)
5時間版見ないとナタリアの辺りがちょっとわかりにくいところもあるけど、まぁラストまで完璧としか言いようがない。
ちなみに現実としてのああいったブラバンの演奏は雇い主が辞めさせるまで延々と演奏し続けなければならないとかなんとかかんとか。
ちなみに初っ端だけがイカれてるわけじゃなくて第二章まで大体イカれてるから。第三章で突然残酷な現実に引き戻されたみたいになるから。
第一章でのイヴァンの首吊りがほぼコントでしかないのとは対称的に第三章では怒りと絶望で首を吊って死んでしまう、あれが映画の構成をとてもよく表してるわけじゃないですか、多分。