23/9/24 19時半 松岡広大さん(私)&山崎大輝さん(彼)ペアの『スリルミー』を観ました!
感想やら何やらツリーにして繋げます ネタバレは伏せる

備忘録、観たきっかけとして

前回の配信公演の際、紹介が回ってきた

「生の暴走」「究極の愛」「資本主義の病」だったか、キャッチコピーとブロマンス?っぽい雰囲気がいいなと思った。

確か何か被ってその時には観られなかったんだけど、どのペア観たいかな〜!?いやどれもいいな…決められん…強いて言うなら生命力や激しい感情が好きなので、生とか愛かな?とか考えたのを覚えている。

加えて、その時観た方々(他に好きなものが被っている)が絶賛していてますます気になる!

とはいえ次回開催時期がその時はわかっていなくて、DVDもないとのことで、
いつ生で見れるか、死ぬ前には観たい!と思ってた。
今回、公演が決まり、想像よりずっと早く観られることに。よかった〜!え!?今日観れるどうしよう!とずっと言ってた

私と彼は何か共犯で殺人を犯すらしい?彼の方が高圧的らしい?私は怯えながら従っている?前知識としてはそんな感じ。 ミリしらミーによる本編予想はこれ↓ 

「彼主導で、私は流されながら二人で殺人犯してしまって私は初っ端からビビるし途中で日和ってダメになるし、彼も追い詰められて泥沼共依存ブロマンスになりつつ捕まるまでの逃走劇とかするのかな〜!?」

まあつまりほとんど展開も結末も知らない状態で観ました。
これね…個人的に知らずに観れてよかったな〜!と思うので、これから観る予定の方はネタバレできれば見ずに観るのをおすすめします!!!配慮頂いた先人の皆さん…感謝

フォロー

ここから本題、本編の感想 まとまらないので脈絡なく話しますが 

会場静かだ。雰囲気ある。
ピアノの曲がすごく綺麗!

あ…上部の窓のような明かり、独房!?すげ〜
捕まってる!?捕まってるんだ。そうか、彼らの結末は逮捕されるのだなと序盤で驚き。
随分とやつれた印象だ。→なるほど事件の当時ではなく、未来なのか!

裁判?のような場面が始まるけど、「私」しか映らず、「私」だけが語っていて、「彼」がいない。

共犯らしい「彼」、どうなったんだ…?もしや事件の最中などに死んでしまっている存在なのだろうか。もしくは一人失踪した?殺した?等々予想が頭駆け巡ってた。

"私"の松岡さん、
舞台の間、事件当時の回想の若い姿(法学性なのかな?)と、
現在の囚人としての50代の姿がその場で何度も切り替わり、当然衣装も変わっていないんだけど、一瞬でその姿に変わっているように見える。
声や立ち方、身動きの仕方ではっきりと歳がわかる。
松岡さんの演技すごいな〜!!!

まずビジュアル、二人ともクラシックな感じのスーツなのめちゃめちゃ良いな…きちっとしていてかっこいいしスタイルがいい。目の保養だ。着崩されるのもまた良くて…スーツっていいな…

あと諸般の事情で高圧的で相手に興味なさげな大きな男が今旬なので、「彼」見てるだけでテンション上がりましたね

そう、個人的にはこの二人の関係性、 

契約以前についても一方通行

「私」からは恋愛感情と彼の一番、特別になりたいと言う感情?その割に彼の本心、行動に根付いていることを探ろうとはしていない、ただ利益のために表向きの言葉に従うだけ

「彼」からは興味がない、そこまで大きい存在と感じておらず都合よく利用している。あるいはある程度友情を感じてたとしてももっと重要な他のことに気を取られて余裕がない、で気にかけていられない

そんな感じかな?と感じた。
生の暴走のコピーに彼らの思考が当てはまるなら解釈一致だけれど、あまり愛ある関係には見えなかった。

他の方々は絆があると言っていたので、解釈分かれるのかな、もうちょっと考えたい。

それもあって、いやだからこそ 

曖昧な情で繋がっている肉体関係のように見えた二人が、
契約の時点で初めて「二人は結ばれた」と表現されるのすごい良い〜!!!と熱くなりました。
あのシーン大好き。

契約って色気のないモチーフを契りとする比喩としてのロマンと艶っぽさもさることながら、
二人にとっての結ばれることは、絆は、書面で利害交換することで成り立つんだなって

そっか、法学生の設定がここで生きるか〜!とも思った。屍帝とかでも感じたんですが、いいよね、この二人の間で通じる専門分野で交流を深める感じ。楽しい。

こんなことを言うのもなんだけど、 

「彼」が契約を受け入れたのが意外だった。軽率なのか?(どことなく行動が自己消費的というか刹那的に見えるような気がする)、その方が利用しやすいと思った?あるいは彼にも私との繋がり、あるいは契りの真似事を楽しむ・良いと思える感情が…?

彼らには表向き見えない絆があるのか?と私が想像するとしたらここでかも。
え〜!どうなんだろ

ニーチェの超人思想に影響を受けた二人、 

というか影響受けたのは「彼」だけかな?私はあくまで「彼」しか見えてない気がするし…

「彼」がニーチェはこう言ってる、俺たちは超人!犯罪も問題ない!(意訳)と言い出した時聞き覚えあるくだりすぎて「やめときな!?!(老婆心)」になった

かの有名なラスコーリニコフはそれで失敗してるけど大丈夫そ?彼くん、最後まで貫ける強靭な精神力あるんだろうか……心配………
ついでにチラチラするスタヴとイワン
途中で貫けなくなって潰れるか自殺するかが関の山だよぉ(dstに引っ張られすぎの感想)

(すごい笑顔にもなったけど…この話嬉し〜〜)

これらは脳直感想なんですが、ニーチェの思想うろ覚えなので勉強してからこの辺も再考したい 
なんとなく悪霊も読み返したくなった

今んとこ私は超人と聞くと失敗したラスコ(凡人には無理!その考えに至るのは不健全な生活が原因)の例と
虚無なので超人風になれた人(スタヴ)の例しか浮かばんよ
私の超人解釈の正しさはさておき、この辺↑は彼にも通じるところがあるんじゃないかな?超人になるのが本当にやりたいことというよりは家族との軋轢とかそっちの鬱憤が根深そうで…

ついでにDSTでの例え話なんですが 

私と彼、ピョスタみもあるしスメイワみもないですか??
私、あの強かさと狡猾さ持ったピョートルに、スメの相手への一途な執着心と独占欲と愛を足して、実行力持たせた感じ…

彼、スタの虚無とそこから抜けたい願望と、それと結びついた破滅的他害的な言動と、イワの一般的な臆病さと神がなければ〜あたりの理屈を合わせた感じ…

ここ魔合体させてぶつけたらまさにこんな感じになりません??(?)

オタクの妄言ですが、
いい感じに相手のこと全部は見えてなくてそれぞれが身勝手な、平和的とは言えない目的で結びついた共犯関係で大変好きな関係だな〜!!!という話です

スリルミーネタバレ感想 続き 

彼を求めて犯罪にも手を貸してく「私」、このモチベ、それほどの事と引き換えにできちゃうのが私にはあんまり共感できないけどそれほど焦がれてるんだろうなぁ 
悪い男に好きで破産するまで貢いじゃう人いるのでこの下りはわからんでもない

彼は彼でその場限りの刺激を求めてスレスレの犯行を犯してる印象。ストレス発散、開放感とか家庭への反抗由来?やった結果を喜べてはいないというか、飽きっぽそう

弟じゃなくて子供がいいよ!「私」が簡単に乗ったことに違和感。しかも前向きでは?
あれ?この人こんなに殺しに抵抗なかったっけ?彼の家族を殺させないためならやむを得ないのか?
後になってなるほど〜!!ですよねこれ…

「スリルミー」という台詞 

「私」が時々口にしていて、どういう意味か気になった
直訳の他に、彼に自分で戦慄して!的な意味合いにも取れると聞いて
彼を精神的に肉体的に求める私が言うからこそ映える台詞なのね…面白い

画像はweblioの辞書

続き 

事件後、メガネを落とした!からの
バレてしまうのか?のハラハラ、
次々判明して流れるニュース、
電話越しの掛け合い、テンポ良くて舞台として楽しい
切り抜け方もなるほど〜!

なおこの辺から「彼」は 

超越者と言うより割と小手先の人物なんだなぁと感じ始める
言い訳の方法とか確かに頭は回るんだけど、

私の取り込み方や事件の詰めが甘かったり(実際私が盲目的に好いてなければ破綻してない?ってとこ結構あるよね)精神的にも能力的にも超越的な感じはしない。

その印象は捕まってより顕著に。
彼を切る判断をした「私」、そうだよ「私」、やったれ。いいぞいいぞ。になってた。能力あるのに好意を利用されてできてなかった、あんな言いなりなら勿体無い!って感じなので少し清々しかったあの下り。

でも父親に大事にされている私とそうでない彼の差がこの辺に出てくるの皮肉だよな

その後 

証拠品を彼の指示に反して全部残してると言う私。おっとー!?この辺から雲行きが怪しくなってきたぞ 
裏切られること想定済で保険をかけてそうしておいた?あるいは彼を始めから陥れるつもりだった?
?????
もしかして私、ただ盲目に利用されているようでいて賢くやってたりする?

と思ってたら終身刑で満足げな私の姿で全て繋がって大笑いしちゃった 
わかるよ君の考えてること だよな…だよな…だよな〜〜〜!!!!
劇場静かなので黙ってたけど手ー叩いて笑いたかった(終演後の拍手に込めました)
最高だな「私」!!!!
こんなクソデカ独占欲なの!?お前が上手〜〜〜

そうかぁ〜〜…。途中色々と引っかかったところが全部腑に落ちて気持ち良い

怯えたように後ずさる彼、可愛い
追っていく私 怖いな
良すぎ

弱々しそうに見えてた人が支配的な人に対してどんでん返しするの気持ちいいですねサイコ〜!!!

「私」って… 

いつからこれ組み立ててたの…?たぶん気づくよりずっと前からなんだろうが、だとして「私」の言動は、従順に弱々しく愚鈍そうに盲目に、「彼」に従っていた「私」、どこからどこまで計算で作られたものなんだ…?
こっっっわ

信用できない語り手だねって話を聞いてたんですが、確かにすぎるし、刑務所での回想(つまりスリルミーの作品の全て)がこの「私」によって語られてるんだよ
どこまで意図的なの?どこまで真実なの?そこにどんな意志が介在してるの?怖すぎる

私、推せますね。絶対「彼」の立場で関わりたくないけれど…

あとキャストさんって身長差ありきで選ばれてるらしいですね。確信犯〜〜〜!!!!
今回のペアも身長差すごくて、体格差や力の差、なんなら子供と大人みたいな差を感じてました。この時のためか〜

あのシーンで私が○○○した理由他にもあって 

大笑いした理由、
徒歩さんに観劇前に、鳥籠に私と彼のぬいぐるみがきつきつに詰められて展示されてるんだ、元ネタが元ネタだからスタッフさんも色々あるんでしょうと聞いてたんですが

そういうこと!?!?!?!なあ…
"事実"すぎて笑った 
未見じゃ全く気づかなかった
ねえこれ意味がわかると怖い話じゃん😂😂😂😂

カワイイネ

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