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夫が国立天文台で貰ってきたパンフレットの中で、「星学手簡」が紹介されているものを楽しく読んだ。
幕府天文方に登用され寛政の改暦を行った高橋至時と、研究協力者だった商人の間重富の往復書簡を中心とした文献。弟子の伊能忠敬とのやり取りも。

日月食を観測して長崎の経緯度を定めるという提案をしたものの、なかなか許可が下りずにやきもきした話とか。
やっと許可が下りたと思ったら、今度は揉め事。道中測量が内密だったことを重富は知らず、漏らしてしまったことで奉行所とこじれた話とか。
至時は地動説に気づいていたみたいだけど、工夫によって編暦に地動説を持ち込まずに済ませたというのも面白かった。

原理とか難しいことは私には分からないが、大きなプロジェクトの裏のちょっとした話は人間臭くて楽しい。

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