心の底から笑いたいなと思ったので、何を今求めているか、何を得れば笑えるのかを考えた。
生首が欲しい。綺麗な切り口の生首……持ち上げれば、血液が思い出したかのようにびたびたと切り口から滴り落ち。せめてもの弔いでと閉じられた瞼には、長い睫毛が陰を落として。薄く瞼を隔てた向こう側にある眼球は、どの方向を向いているのかに思いを馳せて。額やうなじの髪をわけもなく持ち上げ、こんなところにホクロがあったんだと新しい発見をしたい。鼻や耳の感触の違いに興味をひかれ、これらが感覚を司っていた過去を想うのです。
僅かにあたたかなそれを胸に抱えたり、髪はサラサラと流れると遊んでいるうちに、つめたく血が固まってゴワゴワになるのを、黙って見つめた後、途端に興味を失って棄てる、あるいは、ふとした瞬間に何をしていたのだと正気に戻る、その血でまみれた両の手を震わす、そんな、そんな。そんな生首を、人を、推しCPを、眺めておきたい。