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「……今日なんだか頭が痛いんだよな」
ペパーが後頭部を押さえながら、ひとり言つ。ハルトは手を添えて、すこしばかり撫でさすった。至極心配そうな手つき。しかし、その返答に熱はなし。
「そりゃあ、そうだよ。昨日、思いっきり殴ったんだから。」
冷え切ったその瞳と目が合い、ペパーは慌てて目を逸らす。そうだったか、としか言いようがなく、間違えた後悔が汗となってこめかみのあたりを伝っている。ハルトは手を止め、口許だけをゆるませ、笑った。
体躯に恵まれた青年が静かにしている。小柄でほっそりと、何かあれば手折れそうな、中性的な顔立ちの少年は満足そうにしている。言い返せやしないのだ。それは惚れた弱みか、それとも、

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