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映画『ある男』(原作・平野啓一郎)鑑賞。(以下、少しネタバレと下げコメントなのでこれから映画見る人はご注意を)
豪華な俳優陣は良しとして(配役としてマッチしていたかどうかは別)、全体として物足りなかった。やはり映画は原作を超えられないのか。本作は原作に忠実であろうとしていたと思うが、そうすればするほどその落差が顕著になってしまうのかもしれない。とりわけ残念だったのは、城戸の妻香織の浮気?発覚の場面。原作では、城戸と美涼の間に生じたお互いの淡い恋愛・結末と城戸の妻香織の浮気発覚の対比の描写が印象的なのだが、映画では香織の浮気場面だけが描写されており(妻だけ“ワルモノ”にされてしまっている…)、原作の味わいが失われてしまっていた。

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