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パンフレットに、ミッチ役の高橋努さんが、
 かつて青山円形劇場で篠井英介がブランチ、田中哲司がミッチを演じた『欲望』を観て、田中をカッコいいなと思ったと語っておられた。もちろん私と同じ日に観たわけではないだろうけれど、あの時同じ芝居を観ていまだに感動を引きずっている仲間がいる。それほどの舞台だったんだ、と改めてあの『欲望』を思う。
 
 沢尻エリカは、ほんとうに美しかった。まぶしくて手を合わせたくなるような神々しさを放っていた。あんなに純白が似合う人も珍しい。
 なので、私が思い描くブランチではなかった。ブランチは、「かつては美しかった」「峠を越えた、それを本人も自覚していて誰よりもそれを恐れている」人でなければならない。だからあんな今まさに現役で輝く絶世の美女はブランチではない…と感じた。とはいえ上手だったし、すごく努力したと思う。
 『欲望』を観る度に思う、ミッチとステラの悲しさ。
 ステラは共依存そのもので、テネシー・ウィリアムズは一体どこの夫婦を観察してここまでDVの共依存の関係をリアルに書いたのだろう。いじわるだ。
 (続)
news.yahoo.co.jp/articles/1ac3




 ミッチは、優しいキャラだと一瞬思う。年齢なんてどうでもよかったんだ!という叫びにも優しさを感じる。けれども、結局「娼婦に身を落とした」女性を「母親に会わせられるわけがない」と拒絶する男。そこらへん、『哀れなるものたち』のダンカンを思い出す。性産業に身を投じた女性を軽蔑する勝手な男性の価値観。身を投じざるを得ない経緯があればなおさら、それを顧みることもなく、その事実1つで女性の価値はゼロとするクズのような価値観。ここらへんは、やはり致命的だ。しかも、あげくブランチを強姦しようとするし。

news.yahoo.co.jp/articles/1ac3




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