近藤銀河+西條玲奈+清水知子「記憶の継承、未来の複数性」https://theghostintheshell.jp/mma/column/column03
Web『攻殻機動隊 M.M.A. - Messed Mesh Ambitions_』より
「清水 ジャン・フランソワ=リオタールは、テクノ=サイエンスが未来と呼ばれているものに現在を隷属させ、偶然性に対する開かれを失ってしまう状況に強い危惧を示していました。[……]AIにいかに偶然性を噛ませることができるのかという点がポイントになってくるように思います。[…‥‥]それからまた、アメリカのクィア理論家であるジャック・ハルバースタムの指摘も忘れてはならないと考えています。[…‥‥]」
「近藤 私はいま、技術は未来を語るものではなく、じつは過去の記憶を語るものではないかと考えています。《攻殻機動隊》シリーズにおいても、押井監督の映画版では、人形使いの話の中で公衆電話が出てくるんです。1995年の当時において現実と未来をつないでいたこのテクノロジーは、いまや追憶の対象でしょう。私たちはノスタルジックなテクノロジーを通じて、過去を想像しながら未来を想像することができる。マイノリティの歴史を継承するうえでも、この方法に可能性があるのではないかと考えています。」
>グロイスのアーカイブ論を想起しつつ読んだ。