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伊藤亜紗『体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉』を読んでいる。19世紀のピアノ教育においてはダクティリオンという指に装着して指の筋肉を鍛えながら技能を鍛えるという器具が用いられていたらしく、はじめはおもしろ蘊蓄として読んでいたのだけど、段々とその筋トレ的練習によって目指されていたものがトリルやなどの各技法であることや、演奏が技法へ還元されていくことがちょうど19世紀の産業革命による分業の思想に端を発する構造主義的な思想であることが扱われて、最終的には脱構築的なピアノ教育についての説明に着地させていてかなり良かった。

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