私は小学校入ってから長崎に行って、親もぜんぜん違うところの出身の人たちで、小さい頃から日本中あちこちの親戚を訪問して生きてきて、だから高校卒業迫ってみんなの進学先が出揃って初めて「あれぇ!?」ってなったとこがあったんですよね。みんなもっと都会行かないの?出ても福岡とかなの?みたいな。そもそもあなたもあなたもみんな引っ越さないの?一人暮らししないの?家から親から逃げ出したくないの?みたいな。
その世界で満足して幸せになれるのであれば良いとか悪いとかって話ではないのかもしれないけど、ひとりひとり聞いて歩いたわけじゃないけど、そもそも東京あたりが発想にすらないっていうか、「なんかすごいとこ」みたいな、自分ごとではない何かだと思われているような感じがあって。九州出るのは一大決心的な。
まあ幸せな家庭なら逃げたくはならないのかもしれないけど、それでもなんか、何だろう、そういう種の世界の狭さって、誇張されたフィクションの離島の人だけだと思ってたのに、身近にたくさんいたのかっていう、当時の衝撃。

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なんか今正直、そうやってどこにも出ないで大人になって小さくまとまって完結している人たちのことが心底分からないところがあって、それってたぶん向こうからしたら鼻持ちならない都会者なんだろうね。良いとか悪いとかじゃなく、単純に理解が及ばず分かり合えないだけなんだけどね…。

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