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柴田勝家の文庫「アメリカン・ブッダ」を読み途中。

収録の「鏡石異譚」は、今まで読んだ私の中のタイムスリップものの理論の中でもいちばんに好きかもしれない。
現在は今生きているみんなの記憶が宇宙全体に広がったもので、もしも誰かひとりが未来を知り過去を一部を改変できたように思えても、それは忘れたりして事実が見えなくなっているだけ。自分の記憶を覚えていることを、自分で書き換え続けているだけで、起こることは大きくは変わらず、自分の判断を間違っていたと思うその瞬間さえも、受け入れて行けばいいのではという時間旅行の考え方が、なんと誠実な言い方か、と新鮮に感じ感心する

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