N響鑑賞メモ(初心者)
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
指揮:グスターボ・ヒメノ
ヴァイオリン:ノア・ベンディックス・バルグリー
バルグリーのヴァイオリンは繊細ながら柔軟さがあり、清澄、正確。第一楽章、第二楽章はその清澄さに瑞々しさを感じたのだけれど、第三楽章のここぞ!というところには枯色を乗せてきて、渋みが素晴らしい味わいだった。
ホルンと、あと何だろう……。何か濁った音がアクセントになっていて、これはCDでは聴き逃していた。
アンコールのJ.S.バッハも清らか。
ベートーヴェン/交響曲 第6番 ヘ長調 作品68「田園」
バルグリーは下がって、引き続き、指揮はヒメノ。
いやー!!素晴らしかった!
「『田園』?知ってる!有名だよね!」と思っていたのをカツーンと割られた。ナンジャコリャ!面白すぎっっ!!
鳥の声、特にカッコウの鳴き声が入っているのは知っていたけれど、鳥声に継ぐ鳥声。最後の嵐も写実的。でも、その写実性も、小テーマがミルフィーユ的に構造化していって、変奏が豊かになり、壮大かつユーモラス。ベートーヴェンらしい、ちゃんと愛らしくてユーモラス、そして大胆で迫力ある『田園』が聴けて嬉しかった。
アンコールのハイドンは、逆に構造化されない、細く太く撓う一本の縄のよう。
最高でした!