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斎藤環『「自傷的自己愛」の精神分析』(KADOKAWA、2022)読了。

「自傷的自己愛」とは自己否定的な言葉で自分を傷つけ続けながら、自分自身について、あるいは自分が周囲からどう思われるかについて、いつも考え続けている状態。「自分がダメであることに関しては、誰よりも自信がある」という意識、プライドが高く自信がない。
承認依存が「キャラとしての承認」への依存であるのと同様に、自傷的自己愛は「キャラとしての自分」に対する否定。
創造的な営みは、低い自己肯定感からもたらされる場合も多く、無理に上げられた自己肯定感は反作用も大きい。
自己愛とは「自分が好き」という感情ではなく、「自分自身でありたい」という欲望。
自己愛そのものは「人間が生きていくための必須条件」で、自傷的自己愛は治療が必要と断定できないまでも、なんらかのケアや支援が必要であるような問題をもたらす。
自傷的自己愛の緩和にはまず「自覚」が必要。

読んでいて、私自身にもある気質だなと思った。心の脆いところはなかなか成熟しない。緩和策として挙げられている「オープン・ダイアローグ」は有効かもしれないが、安全に参加することへのハードルの高さも感じた。

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