UNITÉ「『埋没した世界――トランスジェンダーふたりの往復書簡』刊行記念対談 トランスジェンダーと男性学の邂逅」視聴。
「男子雑問題」周囲が「男子」を雑に扱い、男性同士がお互いを雑に扱う/扱っていいという社会構造が「キモいおじさん」問題とも繋がっているというのは確かになと思った。
社会構造の上で「強者」とみなされる「シス・ヘテロ・中年男性」のなかにも勿論多様性がある。
女性だけではなく男性のなかにも、フェミニズム的言説である「ミソジニーに対抗しての反応」としての「ミザントリー」を超えた、それが生成する。
トランスジェンダー女性が巻き込まれるヘイト言説では、「おじさんの女装」として表象され、男性の多様性が削ぎ落とされたかたちで排除の対象とされる。狭い「男性像」が認識の偏りに食い込んでくる。
「女性/男性”らしく”あること」と「女性/男性”で”あること」をいったん切り離して考える必要性。
セルフラヴ、ケア……
込み入った話題となりそうなところを、非常に整理された語り口で、自らを顧みるきっかけとなる対談だと思った。
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杉田さんがお話しになった、「青い芝の会」の脳性マヒの方が、差別と闘いながらも「鏡のなかの自分を愛せないし、恋愛対象は”健全者”」という話には、ひとごとではない感じがした。
私も精神障害者の当事者で、日頃から「エイブリズム」や「メリトクラシー」に批判的に考えていても、非論理的言説を繰り広げる者に対して「馬鹿か」と内心で毒づいてしまうこともあり……。
「能力」の問題が出て来ると、さらに込み入ってくるね……。
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