よく物語だとマイノリティが傷ついて「でも、明日に向かって前を見て歩く」というラストが好まれますよね。あれ、いつも読む/観るひとの勝手な都合に合わせているな、と思います。それは、そうしないと生きていけないからで、ずたずたのまま時間をただ送るしかできないこともあるし、メンタルの健康を損なって伏してしまうこともある。自死を選ぶことも。
「明るい明日へ」というメッセージそのものが、そうできない当事者を責めるように響くことも多いです。

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世界の自死者の90%が何らかの精神障害を抱えています。他のマイノリティもそこに含まれる場合も多いです。

「フィクションでの明るいマイノリティ像は当事者のモデルになる」という考え方は疑問です。本当はそうあってくれた方がマジョリティが免責され、物語を消費しやすいという話では、と。「必ず自死とセットで書け」と言っているわけではありません。ただ、何のメンタル不調もないようにマイノリティを描くのは不自然です。

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