読書推進を語る前に知っておきたいこと(飯田一史)║エキスパート - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/da6426b13df648cdaa375e21f144497bc69085ed
きょうから日本語学会秋季大会が開かれます。あすのシンポジウム「日本語学と国語教育との接点」に登壇します。たいへん恐れ多いですが、両分野を今以上につなぐきっかけを作れればと思っています。参加申し込みはクレジット決済、学生参加であれば今からでも可能です。
https://jpling.gr.jp/taikai/2023b/
小中高生、小説や図鑑は「紙の本が読みやすい」…学校読書調査║読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20231027-OYT1T50416/
無書店地域の「改善必要」61%、書店「減ったと感じる」72%…読売世論調査║読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20231026-OYT1T50310/
カメラの中の
シャッターを切る小気味のよい音がして、ひびが入って壊れかけた液晶に風景が映る。まだ動く、ということに安心する。残ったカメラはこの一台だけで、もうこの世界には、たぶん、動くものは残ってはいない。
液晶に浮かび上がってきたのは、昔であれば「廃墟」とでも呼ばれたであろう荒れ果てた教室。南から差し込む日射しはまぶしく、かつては子どもたちの声が響いていたであろう場所。見るだけで汗をかいてしまいそうな、むせかえる夏の風景だった。こみあげる懐かしさに胸が苦しくなり、液晶から目を離す。
顔をあげたところで、荒れ果てた教室であることに変わりはない。ないけれど、そこに日射しはなかった。外の景色は曇天。太陽を見ることがなくなって、何年経ったかさえ、私たちは忘れかけている。夏だけを写す旧世界のカメラは、あのころを取り戻すタイムマシンのようで、けれど、その景色にはもう届かない。
#fedibird #ショートショート