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ゲーム系のイベントで被りたいやつ
30分に一回はトイレイってる気がする
"【あつ森BGM】午前5時 100分耐久" を YouTube で見る https://www.youtube.com/watch?si=E2UKo9MDqR2DZOJr&v=SPZbAcVk_7Q&feature=youtu.be
(SS)フェイマサ前提シュウマサR-18
・君を傷つけないと息ができない
さて、どうしたものか。
シュウはカップの縁に視線を落とした。そのまま、見るでもなく見つめながら、背後のベッドですうすうと寝息を立てている彼について考えている。愛情込めた淑やかな一晩だったが、シュウの心中は穏やかでない。
会話の節々に違和感があった。
性交渉のさなか、焦らしたり、我慢させることはあっても痛みを強いたことはない。正確を期すなら最初期、忌々しくも邪神の支配下にあった頃はマサキの痛みになど頓着しなかったが、同意の上で体を重ねるようになってからは彼を尊重することを旨とした。相手から好意を向けてほしい都合上当然のことだろう。尤も多少の搦手は用いるが。
だのに時折「今日は痛くなかったな」「怖いあれ、ないほうがいいぜ。やっぱり」と半ば頓狂な声で言い出したりと、兎角行為に苦痛が伴わないことを疑問視することがあった。今の居住環境及び職場環境からして妙な目に遭う可能性は低いと、油断していた節はある。自分としたことが⸺などと悔いるより先ず、絶頂後のキスに乗じてプラーナをやや多く吸い出した。お陰で当人は朝まで起きないだろう。
プラーナのわずかな乱れ、といってもマサキのプラーナほど常時荒れ狂うプラーナをシュウは他に知らないので、ほつれと表現したほうが適切かもしれない。そのプラーナのほつれの一端に、記憶に干渉された形跡があった。
人の記憶に干渉できる魔力と、マサキの記憶に干渉する必要性を持つ人物など数が知れている。そしてマサキと性行為に及ぶ関係になり得る者。
「フェイルロード……」
名を口にしたところで、特段怒りもわいてこない。王宮の隅で餓鬼のごとく知的探究心に追い立てられていたシュウを見るフェイルの顔は、いつも嫉妬の心を隠しきれていなかった。卓越した能力を持ち、権力闘争からも一線を引き、そうして満たされないとわかっている願望に心血を惜しまず注ぐシュウの態度が、生まれながらには力を持たず、ただ何かを成さねばならない焦燥に駆られ、効率的な最適解を求め続けるフェイルの神経を逆撫ですることは容易に想像がついた。故に、必要以上に接触することもなかったのだった。
サイバスターを手にし、到底民間人とは呼べたものではない権利と義務を得て、損得構わず人を助け、かと思えば横暴なまで身勝手に振る舞うマサキを、彼は気に入っていたようだった。
カップの取っ手に指が触れる。
彼は気に入っていたようだった。だけどそれを彼自身信じられなかったから、マサキを痛めつけることで確かめていたのではないか。愉悦が生まれるか、罪悪感が生まれるか、何度も確かめた。確認にまつわる記憶を消したということは、後者の方が勝ったらしい。つまりフェイルは、マサキを本当に気に入っていた。
取っ手を爪で軽く鳴らす。
問題はこの先にある。
フェイルの死後も続くこの記憶干渉を、それでも解くこと自体は可能である。記憶を戻して、それでマサキは何を思うだろう。
フェイルを憎むだろうか。哀れむだろうか。シュウとて元々フェイルに深い恨みなどなかったし、フェイルの記憶干渉が不完全でさえなければ、マサキは何も思い出せないまま、そしてシュウにも気づかれないまま、穏やかに暮らしていけたのだ。
しかしながら真実に目を伏せたまま生きるのをよしとする人物でもない。また、そうであってほしくもない。そしてこれは知的好奇心のようなもので、彼が信頼していた者の更なる、そして哀切極まる裏切りを知ってなお何を選ぶのか、純粋に興味がある。
背後で寝返りを打つ音がした。よく眠っているようだ、と振り向きもせず、目の前の冷めた紅茶を睨む。口の端が僅かに歪んでいる自覚はあった。本当に、見ていて飽きない……。
どうしたものか……。
「…………てめえ……」
すこし驚く。だが容易に顔を見せたりはしない。
「持ってったろ、プラーナ……。体が重てえんだよ」
「……朝まで眠っているものと思いましたが」
「もうわりと朝だぞ」
壁掛けの時計を横目で見ると、しかして5時45分。観念して、マサキに向き直り、敢えて小首を傾げて彼の顔を覗き込んだ。
「よく眠れましたか」
「おうてめえ、いーいツラしてんな。ヒトの話聞いてたか? 勝手に注いだり持ってったりすんのをやめろ。ただでさえクタクタなとこ、殺す気かよ」
汗ばんだまま寝たものだから一層跳ねまわる髪を毛布に半ば埋めて、回りきらない舌で文句を連ねる。この愛らしさへの庇護欲と肉欲が同居してしまうのだから、人とはまったく碌でもないと思わず苦笑した。
「笑ってんじゃねえぞ。てめえは寝たのか」
「これは失礼。睡眠は取りましたが、少し考えごとをしていましてね」
言うなり、胸許に枕が飛んでくる。来い、ということらしい。徐に頭ごと毛布に潜り込み、されど跳ねた髪が少しはみ出したまま、背中を向けて丸まる姿は猫のよう。
シュウはこういったマサキの言動には含意があるのだと知っている。枕を片手にやれやれといった素振りで大人しくベッドに戻り、丸くなった猫の横に寝転がった。
「それで?」
優しく、毛布に包まれた背中に問いかける。
「なんか忘れてる気がすんだよ」
腰に手をかけると払いのけられた。
「その人に関して、忘れちゃならないこと……俺が、その人を思うとき、前提にしておかなきゃいけないこと……忘れてる気がする」
ふふ、とシュウから笑みが溢れる。我ながら動揺していたか、ひどい思い違いをしたものだと、自嘲を込めて。術者の死後も続く干渉が不完全なはずがない。サイバスターはアカシックレコードと繋がっているのだから、マサキはマサキ自身の繋がりから自分の記憶を復元しようとしている。なんとも不敵に、恐れもなく。
「あなたにとって都合の悪いことだから、忘れたのではなく?」
「バカ言え。俺の都合とその重大事と、天秤にかける時点で間違ってら」
背中から抱き締めると、軽い抵抗はあったもののすぐ止んだ。
こうしてまた彼の温情に預かっている。
「ねえマサキ。私はあなたを完膚なきまでに打ちのめしたいと思っていますよ……余裕を失ったあなたが好きなんです。夜の褥でのことに限らず、ね」
「はあ、けっこうな性格してんじゃねえか」
「進退窮まる状況で、あなたが次に何を選ぶのかが見たいんです」
「俺の話は終わってねえぞ。……俺に何したって構わねえんだ、でもなんでそんなことするのかはわからねえから、だから忘れるわけにはいかない」
「あなたの手に余ることの方が多いでしょうに」
「まあ、お前のコレだってそうなんだからな」
「マサキ」
マサキの耳朶に唇を押し付けて、囁いた。
「私には彼の気持ちがわかります」
寸時置いて、マサキはシュウの端正なかんばせに無遠慮に手指を押し付けた。
「その手にゃ乗らん」
俺にも脳ミソと意地ってもんがある。そう言って、また眠りに戻ろうとちぢこまる体をシュウの体躯はすっかり収めた。
「奇遇ですね。私もです」
この思惟と誇りは誰にも譲れない。
ですから、いつかその心が折れそうになったら、とどめを刺してあげますよ。
「サディストが」
舌打ち混じりに言って、くぐもった声が続けた。
「俺もお前がどーにもなんなくなったら、とどめを刺すくらいしてやるよ。でもどうにでもしちまうじゃねえか」
あからさまなため息をついて、マサキは毛布の裾を抱き締める。
腹の底から沸き立つ笑いを喉で抑えて、ずれた毛布からあふれる緑の髪に顔を埋め、シュウは呼吸を整えた。毛布をどかし手指を絡め、嘆息ののち呟く。
「他でもないあなたに……それを言われてしまうとは、ね。困りました」
ちぢこまる背中がまた立ち上がり、暗雲を払うように駆けだす様を、あと何度見られるだろう。フェイルもいい餞を得たものだ。言うに及ばず自分も、似たようなものだ⸺。尚且つ今、その背中を独占している。
「てめ、入ってくんな」
「私は恵まれていますね。あなたを愛することができる」
マサキは肌に触れてくる体温という体温を跳ね除けるのを諦めて、シュウには二度とフェイルの話を振らないと決めた。熟考したくとも参考にならないどころか邪魔をしてくる。想われていると知りながら何度も袖にするのは流石にキツいんだ、と内心で焦れながら、恋人ではないその男と唇を重ねた。
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エビモイルヨ
なはは