フュリオサの感想続き
ラストシーンが好きになれなかった理由は結構明確にあって、一つはどんなフィクションでも拷問がどうしても嫌なこと。
もう一つは、病気で動きたくても動けないけど頑張って生きてる人を知ってること。
まあでも、創作は自由なものだから私にとって不快な表現でも誰かにとって救いかもしれないし、どんなものでも「そう作るべきじゃない」とは思わない。
「こう見るべき」「こういうメッセージを読み取るべき」とも思わない。
見た人が知らないうちに受け取っていたものが何年もかけてその人を変えていくこともあるかもしれない。
そもそも自分が戦争や犯罪で身内を亡くしてたらアクションや犯罪映画全般が苦痛かもしれないし。
要は、フューリーロードほど夢中にはなれなかったけど作品としてありだと思うし、他の人がどこをどう好きかも自由さ、と思う。
フュリオサの感想
mmfrが良すぎたから次に何を作ったとしても比べてしまうというのが大前提で…
正直、ラストの趣味が悪いなと思ってしまい、フュリオサの人間的な魅力が薄くなったような気がした。
前作の「Remember me」の一言で過去と怒りはだいたい想像できたから、過去編はやっぱり蛇足に思えてしまうなぁ。
ディメンタスが宿敵として描かれることで、ジョーへの怒りはそれほどじゃなかったように見えてしまったような。描かれてないだけで色々あったんだろうけども。
あの世界観をもう一度見せてもらえて、あの太鼓をまた聞けたのはすごく嬉しかったし、大半の時間は楽しく見れた。
アニャの演技はよかった。アクションも前作並に見応えあって、かっこいい車やキャラもたくさん出てきた。
前作であっさりやられた乳首男爵の出番が多いのが地味にうれしくてにっこりしてしまったw オーガニック、リクタス、古参ウォーボーイの人?とかも出てくれて、最低の奴らなんだけど同窓会みたいで懐かしかったな。
暴力も戦争も最低最悪だから、あれくらい奇想天外な物語の中だけのものにしておくべきだよな。
オッペンハイマーみた
予習しなかったから特に序盤は話についてくのが難しくて登場人物もなかなか覚えられなかった。
実験と投下の前後は緊張感で手に汗かいた。直接描写こそないけど、被害者の命を軽視してる訳ではなさそうと思った。凄惨な描写を入れたら客層が限られてしまうからという面もありそうだけど。
今までのノーラン作品って冒険や謎解きの要素があったけど、今回はそれがなくてひたすら背負った重荷に苦しむ心理描写が続いて、地味でもあった。欧米でどこがどう評価されて賞とったのかちょっと不思議。
キリアンマーフィーはどのノーラン作品でも不幸で哀れで今回はその集大成って感じやったな…
日本人の自分でもはだしのゲンや黒い雨を読まなかったら投下された側の人がどんな目に遭ったのか想像がつかないかも。みんな即死だったのかなとか思ってしまいそう。
それを差し引いてもバーベンハイマーとかやってしまう人々の心境は理解できないが。教育が違いすぎるのかな。
自分が犯罪の被害者じゃないから殺人事件の映画をエンタメとして見れちゃう、みたいなことなんだろうか。
「生きる」の英国リメイク、映像と音楽が良すぎた
ストーリーは原作に近くてかなり抑制的なんだけど、構図と色彩と音楽の美しさに圧倒された。劇場で見ればよかったー
なんかもっとべしゃべしゃに泣かせにくるんかと警戒して劇場に行かなかったけど、スクリーンで見たかったな〜
脚本のカズオイシグロの日の名残りとかに近い感じあったな
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