わたしは小説家になる前、小説を書きたいのにずっとうまく書けなくて、そのころは「自分のことばかり考えて自分のことだけを書こうとしていた」ような気がします。
「主人公の、誰かへの愛」「主人公の、誰かとの関係性の苦しみ」など、人と人の間で起こる感情のドラマについて考えたら、書けるようになった。…本当はもっと複雑な営みがあったが、シンプルに言うと、これで合ってる。
もちろんいろんなタイプの人がいると思いますが。自分は、表現することも、それを受け取ることも、「誰かに向かって手を伸ばす」ことだと感じているみたいです。