正義は暴走しないし、人それぞれでもない──。2023/8/29 OIT!!!
朱喜哲『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす──正義の反対は別の正義か』太郎次郎社エディタス https://amzn.to/3DUax9m
アメリカ大統領選挙から、日本の「道徳」の授業まで、現代において「正義」や「公正」といった「正しいことば」はどのように使われているかを検討。
ジョン・ロールズ、リチャード・ローティ、アイザイア・バーリン、ジュディス・シュクラー、アイリス・マリオン・ヤング、スタンリー・カヴェルなどの議論を参照しながら、「正しいことば」の使いこなし方をプラグマティズム言語哲学から探る。
「正しさ」とはなにかを考えるうえで、わたしたち自身の〝ことばづかい〞を通して「正しいことば」をとらえなおす画期的論考。
2023/8/23 OUT!!!
デニス・ダンカン『索引 ~の歴史──書物史を変えた大発明』小野木明恵訳、光文社 https://amzn.to/3KHz8lH
索引をめぐる物語は、冊子本や活版印刷の発明などの書物史とともにあり、情報処理の歴史でもある。ドイツの印刷所、啓蒙派のコーヒーハウス、小説家の居間、大学の研究室を巡り、皇帝や法王、哲学者、首相、図書館員、プロの索引作成者たちを取材。索引が異端者を火刑から救った逸話、索引で政敵を挑発する流行なども紹介しつつ、13世紀の聖書の写本から今日の電子書籍にまで連なる道筋を描き出す。読書家垂涎の「索引」秘史!
この夏、新作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』公開のデヴィッド・クローネンバーグに関する論集に寄稿しました。『危険なメソッド』(2011)の作品紹介。
クローネンバーグ『危険なメソッド』☆ele-king books #哲劇メモ https://clnmn.net/archives/5241
恐怖と官能のボディホラーがあなたを魅了する!
衝撃のカルト映画監督、デヴィッド・クローネンバーグの最新作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』がついに日本上陸!
カンヌ映画祭で話題沸騰! デヴィッド・クローネンバーグの禁断の新作『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』が遂に日本上映!
改めて注目の集まるこの鬼才の全貌をここに徹底紹介!
変容する肉体とアイデンティティのゆらぎを追求した『スキャナーズ』『ビデオドローム』『ザ・フライ』といったカルト的な世界的な評価を獲得、その後『裸のランチ』『クラッシュ』『コズモポリス』などの文学作品の映画化を経ていまや大家の風格を備えるクローネンバーグ。その新作は原点回帰のボディホラー作品。
新作の公開に先駆けて6月に『ビデオドローム』4Kリマスター版、7月に『裸のランチ』と旧作の劇場公開も決定。
この夏はクローネンバーグが熱い!
夏の課題図書。
ジェフリー・ロバーツ『スターリンの図書室――独裁者または読書家の横顔』松島芳彦訳、白水社 https://amzn.to/473P8b4
スターリンの蔵書は、マルクス、エンゲルス、レーニンの著作はもとより、トロツキーなどの政敵の著作から、ビスマルクやマキャヴェッリなどの古典、トルストイ、ドストエフスキー、ゴーゴリ、チェーホフなどのロシア文学、シェイクスピア、セルバンテスなどの外国古典文学に至るまで、読書の幅はきわめて広い。また、スターリンが興味深く読んだと思われる本には、多数の書き込みが残されていた。本書は、スターリンの膨大な蔵書と書き込みを精査して、その生涯と思索の跡をたどりながら、独裁者の本質に迫る試みだ。
なぜ「知的な読書家」が無用な血を流したのか? 本書は、独裁者の図書室に入室して、その思想と信条から、革命と戦争、国政と外交に及ぼした影響、人格と感情の内奥にまで踏み込む。英の歴史家による、新趣向の伝記。
文筆・編集・配信。国書刊行会、ヤフー、色々、晶文社。著書『哲学の門前』『理不尽な進化』など。山本貴光と「哲学の劇場」運営。問い合わせ☞https://bit.ly/3gF4wos