Acidhead @acidhead329@fedibird.com

When a Man's in Love (2008 Remaster) https://www.youtube.com/watch?si=99OJfuHCqHhjsJOi&v=f-6jUbED_B4&feature=youtu.be

ジェイムズくん……君はなんて罪深いことをしたんだ……（どうも私はほんものよりにせものに感情移入・同情する傾向がある）（まあマリアさんの場合悪いのはジェイムズくんよりじゃあくな町のパワだが）

先日「愛する/愛した妻（のこと）以外何も残っていない空虚な男」とジェイムスくんを評したんですが、これよく考えると（最後の詩マリア編を踏まえて）マリアさんもほぼ同条件では？しかもマリアさんの場合「ジェイムズの抑圧した欲望を叶える」という存在目的が明確な分なおタチが悪いのでは？

なお2周目は難易度hardの調整を味わうため、チェーンソーを持った狂人おにいさんになる予定は今のところないです

ジェイムズくんが完全に狂った（確かにオリジナル1周クリア特典でもあったが、その前に鉈とか使わせるモンあったろ！？）

そこへ"See? I'm real."（超現実鉄格子越し頬タッチ）を無造作にぶちこむと……アーッ！ワカラナイ？アーッ！？（あぶない）（サイレントヒル2・リアリティショックだ）（こいついつも現実認識を揺さぶられてんな）

いや、ちょうど今そういうテーマ/道具立ての本を再読してたので……（ブレードランナー3）（そもそもこの本自体が版権許可済みとはいえK・W・ジーターによるにせもの）

「ほんものとにせもの」概念をつきつめていくと「偽物の似せ物」が登場しはじめ、最終的に「よし、どうでもいい、目の前にあるお前のことを考える」という思考放棄になってしまう（人による）

ゲームとしての目的（死んだはずの妻を探す）の都合もあるだろうしプレイヤーに感情移入させるための都合もあるだろうが、ほんへ通して自発的にはビビるほどメアリーの話しかしてない。3年間の時間はかくのごとく彼をも蝕み、愛する/愛した妻以外何も残ってはいない空虚な男と化したのでしょう……直接の殺害動機はともあれ……

何かを言おうとすればいくらでも言えるでしょうが、それも野暮というものでしょう。このめいさくを現代基準で洗練されたゲームプレイで楽しめたことに感謝し、ついでに「KONAMIはマリア編DLC開発依頼あくしろよ」と野次を飛ばして終わることといたします

今なら実感としてわかる、あんな陰鬱なテーマのホラーゲー根詰めて作ってたらそらUFOエンドやらいぬエンドやらサイレントヒルのうたやらみんなで歌いたくなるわ（錯乱）

SH2の印象が変わるEnd？リメイク追加2種は未確認（ネタバレ踏んでない、楽しみ）だけど、そうでなくてもいぬとUFOがありますよ

ただひとつ明確に残念なのが、「オブジェクトのインタラクトで操作キャラクターが何らかのコメントをする」仕様の完全排除。現代のエンジン/グラフィック物量でそれやると収集がつかなくなるとか、そもそもグラフィック描写力向上によって説明させる必然性はなくなったとかあるかもしれないけど、それでも主人公によるセリフが大幅カットされるのは惜しい

Act/ホラーアドベンチャーとしての作りは現代基準でもかなりいい感じに整理されてると思う。とにかく戦闘前後でインベントリメニュー開く必要がない（回復はワンボタン、打撃武器はスキンが変わるだけ）のと、カンヌキ/裏側鍵開けドア大量設置による「次はここに行かせたい」という導線の巧みさで、謎解きチンパンジータイム以外にストレスを感じる瞬間がほとんどない

いろいろカットシーンの流れとか演出は変更されてますけど、「BlooberTeamが解釈したSH2」としてみればだいたいOKじゃないでしょうか。アンジェラさん周りの舞台演出/カットシーンの大幅強化が嫌さが増してよかったです。そこに行くとエディーくんがやや不憫だけど、まあ彼はボス戦として面白い調整にしてもらってるから……

現代基準で1本の作品として見ると90-95点（時折起こるフレームレート落ちで5点減点）、SH2Remakeとして重箱の隅をつつきだすとたぶんいろいろ言えるかもですけど、BlooberTeamはよくやった。ありがとう。