『フェミニスト•シティ』レスリー・カーン 著 東辻賢治郎 訳 (晶文社)
これは都市計画担当者の方は必見だ。大学の授業(都市計画、都市計画史などで)でも取り入れてほしい。
欧米各国では、先に都市計画について考える際にジェンダーを重視、『ジェンダー主流化』が広がりつつある。ウィーンでは、歩行者の利便性やバリアフリー化だけに留まらず、託児機能や保険医療サービス、交通機関のアクセスまで考慮されたプロジェクトが実現、都市のリソースに誰もが平等にアクセスできるよう、都市が改善されているという。
一方、日本はどうか。2006年の『バリアフリー新法』により、公共交通のバリアフリー化(エレベーターやエスカレーターなど)は進んできたものの、いまだ電車やバスでのベビーカーや車椅子の利用を批判される。今まで圧倒的に男性が占めていた都市計画担当者、その視点に偏りはないだろうか。
“フェミニスト・シティは物理的、社会的いずれの障壁も取り払われたものでなければならない。そこではどんな身体をもつ者も歓迎され、受け入れられなければならない。また、ケアを中心に計画されたものでなければならない。”
土木工学科と理工学研究科(専攻は都市計画)で学んだ後、ひょんなことから記したり編んだりするお仕事に。 土木出身の子連れ編集記者←J事務所系列会社で編集←文芸・女性誌で編集←水道業界の編集記者。 📝働き方|ジェンダー|教育|土木|医療 働く希望者が制度活用できる“子連れ出勤”を提唱する『tsu .wa .ru』を主宰。 メディ勉『「伝え手」育成集中プログラム』一期生/日本医学ジャーナリスト協会会員 🖥https://tsuwaru.wixsite.com/tsuwaru