(つづき)ちなみに、確率はあくまでも確率ですから、逆転可能性が2.5%ということは1000のうち25は逆転するということです。したがって、どれかひとつの事例、たとえば今回の兵庫県知事選挙だけを取り上げてややリードしていた候補が逆転されたからといって情勢分析に反するということにはなりません。あくまでも情勢分析の「ややリード」が語っているのは勝率97.5%ということでしかないので、それを確かめるためには同じような条件下で999回選挙をやって当選が975回かどうかというのを確かめる必要がありますし、精度は下がるにせよ他の類似した事例を参考にして確かめる必要があります。
ちょうど三春充希(はる)さんが2024年11月15日付で「第50回衆院選(2024年)情勢報道集約の簡単な検証」という記事をnoteに書いておられるので、そちらを参考にすれば事前の情勢分析と選挙結果とを突き合わせて答え合わせができると思います。
そこまで盤石なんでしょうか。
それなら良いのですが、その傾向の変化を個々の選挙期間中に把握して、分析にどれだけ反映できるのか、私には分かりません。
先ほども述べたように、いやが上にもそのような不信感と社会不安を引き起こすのがあの人たちのやっていることなので、それに完璧に対抗するだけの力が、今のあのボロボロのメディアの選挙統計の部署にだけ備えられているとは、私にはとても思えないのです(そうだったら良いと思うし、そこで不信感を増大させてしまうことは奴らの思う壺ですが)。
そこまで盤石だとは思わないけれど、まったく使えない訳ではもちろんなく、選挙情勢を考えるにあたって、他に比べて何より信頼できる統計として参考にする…くらいの認識ではいけないのでしょうか。
正直言えば、私は知り合いに統計する部署ではないけれど、出口調査などの現場に携わっている人がいて、その人がさっき書いたような「公明党は嘘ばっかりつくから分かんないんだよね〜」みたいなボヤキを聞いたりするんですよね。現場はその程度だと思います。ただ、実際にゼロうちなどで間違うことはほぼないレベルの彼らの調査の精度は、私はかなり信頼してもいますが。
@zpitschi 情勢報道やその分析に何を期待されているのか、あるいはそれらが何なのかについての理解が根本的にずれているんじゃないだろうかという気がします。
情勢報道が原因で選挙結果が出るのではなく、その逆です。原因と結果を取り違えられているようにお見受けしますし、情勢報道が選挙結果を変えてくれるような期待を過剰に抱かれているような印象を受けます。情勢報道が選挙結果にまったく影響をしないとは言いませんが、基本は逆です。
ですから、選挙結果からさかのぼって情勢報道どおりの結果であったかどうかを過剰に(私にはそのように見えます)危惧される意味が正直わからないのです。
いや、それは誤解です。
何でそんな風に思われたのか、
まったく分からないのだけど。
報道を見ていて、何とか逃げ切れるかな…
みたいに思っていたら、ダメだったって、
普通にショックじゃないですか。
だから、安心できないってことを
言っているだけですよ。
で、そのような社会不安を私のような
一市民にもたらすことは、
あの人たちの喜びであるはずです。
情勢報道をしている人たちにとっても、
おそらくはこれまで体験したことのない
ことが次々に起きている現在、
本当に仕事が大変になっているだろうし
その信頼性を保つために
少ない人員で
必死に頑張っているんじゃないかと
ただの私の想像ですが、
思わずそんなことを考えてしまいます。
そう言うこれまでの常識をぶちわして
社会を少しずつ崩壊させることに
(社会は規範と信頼で成り立つものなので)
少なくとも今のところ
結構彼らは成功している。
そういう話をしています。
その社会不安は、
確かに巡り巡って、
それ以降の市民の投票行動などには
影響する場合があるでしょうから
そういう意味では
仰るようなことを
私は言っているかもしれませんが、
それって普通に考えられることですよね。
社会不安はパラノイア傾向のある人たちを
陰謀論に駆り立てると確かに私は思います。
しかし私は、
一つの選挙の情勢報道が
その選挙の結果に影響を及ぼすと
いう意味のことは言っていません。
@zpitschi 情勢報道について危惧されたり心配されたりする理由はご説明いただいたのでそのように受け止めますけど、だとすると答えはふたつです。
これまで述べてきたとおり、情勢報道やその分析は虚偽の回答や社会の変化も考慮に入れて調整されています。情勢を調査している人たちが私たち以上に社会の変化や情勢の変化に対して鈍感であったり疎いというのは、専門家をあまりにも低く見積もりすぎていると思います。少なくとも、私自身はそんな(思い上がったこと)はできません。
「報道を見ていて、何とか逃げ切れるかな…みたいに思っていたら、ダメだったって、普通にショックじゃないですか。だから、安心できないってことを言っているだけですよ」は、確率や統計に対する向き合い方の違いかなと。ルーレットで勝率が98%だとしても2%は負けるわけで、もし私が98%の勝率に賭けていたならば残念だと思うかもしれないですけど、それは結果に対して残念に思うのであって勝率の提示に対してではありません。私が負けたからと言って本当は勝率がもっと低かったのではないかなどとは思わないですし、2%を引いたんだなと事実を受け止めるだけです。
多分、違いは、私は「これまで盤石だった世界が壊される」という強い危機感、恐怖感を持っていることなんじゃないかと思います。
あと、私は私の方がプロよりよく予想ができるなどとはまったく思ってませんよ。ただ「もしプロの仕事が片端から崩されていってしまったら、私はどうしたら良いんだろう?」と思っているだけです。
ですが、同時に、選挙情勢の報道を離れてですが、今や誰でも知っているように、「メディアの中の専門家(記者など)だから、私よりもよくものを理解しているとは限らない」という認識は残念ながら持たざるを得ない世界線に、私はいる気もしていますけどね。
前述の出口調査などにも携わっている人は、要は記者ですけど、確かにプロとして私よりも物知りですが、必ずしもその人の判断が私よりも正しいとは限らないという場合も多々あります。例えば、アベノミクス華やかりし頃、その人は「何だかんだ言っても、安倍政権は経済は順調だ」と言って、「日本の経済はどんどんおかしくなっている」という私と意見が対立したこともありましたが、今から思えば、経済については本当に何も知らない私の「生活実感」の方が正しかったと思わざるを得ません。その人のあの発言はおそらくは新聞社内の大方の見方だったんじゃないのかなぁと思うのですが。
ですから、まとめますと、
まず選挙の情勢報道については、これまでの私はかなりの信頼を置いていましたが、ここまで社会が崩れてくると、それさえも壊されていくのではないかという(もっと言えば選挙制度自体を壊されるのではないかという)恐怖を今の私は持っています。今、それがとうとう始まりかけているのではないかと。
そして、もうひとつは、私はもちろんプロよりも自分がものを知っていたり理解できていたりすると思うほど、思い上がってもいませんし、新聞は二紙契約して大切な情報源と頼んでますが、同時に盲信はしていないし、実際に自分の方が世間の動きをキャッチしていることだってありますし、自分の頭で常に何事も疑って考えて、情報は取捨選択しているということです。それは別にプロの否定と言うことでも、思い上がりということでもないし、当たり前のことだと、少なくとも私の感覚では、思えるのです…ということです。
物事を自分の頭で考えるというのは、そのようなできるだけ信頼できる情報と、自分自身との対話を指すのだと私は思っています。
@zpitschi 強い危機感、恐怖心はその根拠がどうであれ、個人差があることですし、そういうもんなんですねと。
「今や誰でも知っているように、『メディアの中の専門家(記者など)だから、私よりもよくものを理解しているとは限らない』という認識は残念ながら持たざるを得ない世界線に、私はいる気もしていますけどね」というのは、真意を誤解しているかもしれませんが文字どおりに解するならばまさに「ネットにこそ真実」「ネットで真実に目覚めた」と紙一重かそのまんまなので、私にとっては危ういなと感じられます。
記者のお知り合いの方に関しては、個別の話になりますし、その人の専門についてのことなのか専門外についてのことなのかによっても意味は変わってきますし、たとえ専門外であったとしてもその「安倍政権は経済は順調だ」が話された文脈やそれが誰にとってのことなのかなど具体的なことがなければなんとも言えないです。たとえば、安倍政権がある種の人びとにとっては非常に大きな恩恵をもたらしたこと自体は事実なので、そのことを指して言っているのかもしれませんし。
MORIMOTOさんとは、比較的近い考え方を持っていると思っていたので、今回のことは、ちょっと驚きましたが、大体、どこが違うのかは分かった気がします。
ただ、私の言っていることを、ネットで真実!と一緒にされるのは心外ですね。
まぁ逆に言えば、誰でもネットで真実!にいつ足を掬われるかは分からないと言うのも事実ですが、だからこそ、脳みそは柔軟に使うべきだと「私は」思っています。
今、日本だけではなく、世界中で起きているのは、まさに既存メディアや既存の社会体制の危機ですから、それをどのように受け止めて、観察して、判断していくのか、それは私たち全員に課されたテーマですよね。
そして、繰り返しますが、私は既存メディアの価値を常に訴えて来ている人間ですし、情報はタダではない(人が手間をかけて取材している)、多少お金の余裕のある人は、どうか情報に課金して欲しいといつも訴えています(ネットで無料で手に入る情報も、それがまともなものである限りは、必ずどこかの新聞社なり通信社なりが人件費を掛けて取材したものだと)。
当然、マスゴミとか言う言葉も好きではありません。…と同時に必要な批判はしたいと思っているのと、今のメディアの置かれた状況を心配する者です。
社会において何をだいじにするのかというところでは @zpitschi さんと近いところがあると私も認識していますけど、そこに至るまでの態度はけっこう違うかなと思っています。たとえば、私たちが社会においてだいじに思っていることを政治によって実現するために私は立憲民主党を支持することはありませんし、どうあるべきかという結論を導くときに私は感覚で判断することはせず、できるかぎり〈自分の頭で考える〉ことも排して事実の究明とそこから論理的に推論して導き出される結論に従うよう努めています(それがどれだけできているかどうかはさておき)が、 @zpitschi さんは立憲民主党にかなり期待されているようですし、ご自身の感覚もたいせつにされているようにお見受けします。
(つづき)「ネットで真実」は「今や誰でも知っているように、『メディアの中の専門家(記者など)だから、私よりもよくものを理解しているとは限らない』という認識は残念ながら持たざるを得ない世界線に、私はいる気もしていますけどね」の部分を受けてのことですが、「メディアの中の専門家は私よりもよくものを理解しているとは限らない」ということ、またそのことを「今や誰でも知っている」という趣旨でおっしゃっているんですよね?だとすると「メディアの中の専門家(記者など)だから、私よりもよくものを理解しているとは限らない」という態度は、それを全否定するつもりはありませんが基本的な態度として危ういなと感じますし、このことと「今や誰でも知っている」がくっつくと、まさに「ネットで真実」系の人たちが共有しているものの見方そのものになるなと受け止めた次第です。
@zpitschi 出口調査、情勢報道、およびその分析は、調査において協力者が嘘をつくことも考慮して調整されていますし、その傾向が変わればそのことがデータに反映されます。また、調査方法が実態をできるだけ正確に把握するために適当でなくなってきた場合には、調査方法も改良されていくものです。したがって、ここで書かれているような危惧というのは基本的には当たりません。アメリカの大統領選については以前も書いたとおりです。