笹川(日本)財団とサントリー財団ー右派の「文化ヘゲモニー」の勝利

まず、サントリー財団の理事を少し見てみましょう。

安西裕一郎、北岡伸一、五百旗頭真、田所昌幸、御厨貴、猪木武徳、岩井克人、多くの人間が笹川財団関係者です。三浦雅士もいるが、これは「インチキ現代思想」代表。

第一優先順位が政治学・政治史における「反戦後民主主義」+日米同盟強化、米国の覇権・戦争支持という枠であることがわかります。

政治・経済部門の受賞者も、この点で全くブレがありません。

初期の受賞者、村松岐夫、猪口孝、五百旗頭真、御厨真、北岡伸一、田中明彦、これは現在笹川ーサントリーの理事クラス。

中期の受賞者、村田晃嗣、坂本一哉「日米同盟の絆」、高坂正堯(前原の師でもある)の弟子、田所昌幸、細谷雄一、牧原出、待島聡史、川島真、砂原庸介、現在すべて東大、京大、阪大、同志社、慶応の拠点校に君臨、マスコミのレギュラー、中には安倍の私的取り巻きの人間もいます。

ちなみにラムザイヤー「法と経済学」は1990年(36歳)。

近年では、「王政オタク」の君塚直隆が2016年です。

経済部門は、植田和男(次期日銀総裁)、竹中平蔵、吉川洋が1993-4年に受賞。

続いて、島田晴雄、岩井克人、2005年に例の大竹文雄です。

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逆に、私が以前「政治史」と対立的に分類した「歴史学」(文学部史学科、歴史学研究会)系の著作は、40年以上のサントリー学芸賞から完全に排除されています。

もう一つの特徴は、日米同盟正当化のための「中国」の悪魔化系統です。

1981年の中島嶺雄から「中国台頭」の津上俊哉、「中国は何故軍拡を続けるのか」の阿南友亮、川島真、平野聡などなど。

この中軸はサントリー財団40数年の歴史でまったくブレていません。

思想部門を見てましょう。

1981年塩野七生、84年中沢新一「チベットのモーツァルト」(評者はなんと山本七平!)、85年西部の手下、佐伯啓思、86年井上達夫、91年「つくる会教科書」の坂本多加雄、98年東浩紀(評者は佐伯啓思、2006年苅部直「丸山眞男」(これ、まったくのインチキ本)、09年池内恵、22年筒井清輝、評者細谷雄一。最後の二人、ともに笹川財団の関係者であるから、これまったくの八百長に近い。

これまでの投稿との関係で注目していただたいのは、中沢=山本七平、東=佐伯啓思の関係です。

これほど自称「まともな保守」と「ポストモダニズム」の野合を赤裸々に語っている結びつきはない。

また池内恵、思想研究者とは言えないが、万難を排して中東の米国の蛮行を擁護してくれる人はそんなにはいない。

「奢れるものも久しからず、ひとえに風の前の塵に同じ」

「笹川」ー「サントリー」連携プレーによって、2022年までに人文・社会科学の多くのアカデミズムの分野、そしてマス・メディアは、この黒いネットワークによって「管理」された域にまで達した、と言ってよいでしょう。

実は私の知り合いが、今年サントリー財団の「新年会」に招かれて好奇心で出かけてきました。(ま、分野によっては「間違い」でまともな人が受賞することも時々あるのです)。

その時の雰囲気は、まさに藤原道長顔負けの「我が世の春」を謳歌する様子だったそうです。

しかし、「満月」はかならず欠ける時が来ます。

また昔から古人も「奢れるものは久しからず。風の前の塵に同じ」とも言いました。

どうも、笹川ネットワークのヘゲモニーも「欠け始める」時が来たようです。

次世代イデオローグとしてプロデュース予定であった「冷酷詐欺師」成田悠輔の「高齢者自決」提言は、少しばかり「本音」を早く出し過ぎました。

一般市民から遊離した御用学者・御用芸人たちは、必ず「現実感覚」を失い、墓穴を掘ります。

「反撃 contre-attaque」の烽火はすでに上がり始めたようです。

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