ほかの地方がどうなのか詳らかではないが、福島に住んでみてわかるのは極めて狭い地域毎の結びつきばかり強くて大きな塊になり得ないという特徴がある。同一市内でも町が違うとほとんど関心がないし知識もない。他の地域のことはほとんどどうでもいい、そんな人々が大多数。ごく一部、他の自治体で一定期間生活したことのある人、他所を知っている人の中には連帯の重要性に気づいている人も居るが残念ながらごく一部。そんな土地柄、土着気質の福島県にはとても手に負えない大災害、それが13年前の原発事故だったのだ。福島県はあの事故でバラバラになったのでなく元々纏りのないところであり、自己分析もなにも出来ないままに国策の原発を受け入れ、それが大事故を起こし、本当はいったい何が起きたのかも実際の住民レベルではいまだにほとんどわかっていないというのが実情なのである。