阪神大震災の時、のちに西宮市長になる某氏(名前は忘れた。ただ、新聞記者相手に「てめえ殺すぞ」と暴言を吐いて市長をクビになったのは覚えている)も被災者だったとの事で、当時のことを回顧しているのを読んだことがある。曰く「一番感謝しているのは自衛隊。彼らには感謝してもしきれない。逆に一番恨んでいるのはボランティア。奴らは被災地へ物見遊山に来ているだけで迷惑でしかなかった!」と。迂闊なことに私はこのコメントを一度は真に受けてしまい、相当のスキルがあって尚且つしっかりと準備ができる人以外はボランティアなんかしない方が良いのかなあなどと思ってしまった。その後、様々な大災害を見聞きするに及んで、こういう「ボランティアは迷惑だから来るな!」という言説は一種のネトウヨ言説なのだと理解するのにそれほど時間はかからなかった。例の西宮市長も結局はトンデモ市長だったわけだし。
それにしても、今度の能登の震災ではいつもに増してボランティア迷惑説が猖獗を極めているなと思う。政治家がその手の言説に同意するに至っては何をか言わんやだ。これはもちろん与野党6党首会談で国会議員の被災地視察の自粛を決めたことを言っている。我々は被災者を見捨てますと言わんばかりの決定をしたクズ6党の中に共産党も入っているというのが面白い。…いや、面白くない。