ハミッド・ダバシ「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」
https://note.com/hayaot/n/nc9275a87266b?s=09
「そうだ、ヒトラーとナチズムのやり方は、臨床的かつ詳細に研究する価値がある。そして、優雅にして人道主義的かつ篤信家の20世紀のブルジョワに教えてやるのだ。彼の中には、まだ自らの本性に気づいていないヒトラーがいる。彼にはヒトラーが宿っている。ヒトラーは彼の守護霊(ダイモン)である。彼らがヒトラーを罵倒するのは筋が通らない。結局のところ、彼が赦さないのは、ヒトラーの犯した罪自体、つまり人間に対する罪、人間に対する辱めそれ自体ではなく、白人に対する罪、白人に対する辱めなのであり、それまでアルジェリアのアラブ人、インドの苦力、アフリカのニグロにしか使われなかった植民地主義的やり方をヨーロッパに適用したことなのである。」(エメ・セゼール『帰郷ノート/植民地主義論』砂野幸稔訳、平凡社ライブラリー、pp.137-138)