『哀れなるものたち』アラスター・グレイの原作が面白そうなので読んでみた。ロンドンじゃなくグラスゴーなので、スコットランド目線?の皮肉と諧謔と風刺に満ちてるのだけど、ランティモスならそうもいかないだろうし、本は本ゆえに入れ子構造や文字や挿絵のギミックが肝だから、軸をずらして思い切りフィジカルに振り切ったのもわかる気が。なにせ、映画の終わりからまた本編だったし。あのベラはいたかもしれない、でもいなかった(ことにされた)かもしれない…というやるせなさ、いびつに歪んだ世界(帝国と植民地、みんな繋がってる)と人間作り直し!って映画以上にアツく感じたな。面白かった。ラファロだけはそのまんまだった。