今年度から、地震本部に加えて火山本部が始動した。
できてみるとなぜ今まで無かったのかとも感じてしまうが、爆発的活動の頻度によるのだろう。インドネシアのようにしょっちゅう噴いていればとっくに設置されていたと思う。
静穏期には、多くの人は巨大災害のことを考えたがらない。そのスパンが地震のように数十年じゃなく、100〜数百年レベルとなると特にそうだろう。人間の寿命からみた時間感覚と、スケールが桁違いだ。
しかし、これからまた活動が活発化していくはずというのが、多くの研究者が考えていることだ。
だから、やはり統一的な観測研究、評価の枠組みと、科学研究成果と時代に根ざした対策、その適切な更新が必要に違いない。
直近(と言っても地質的な意味なので大正や江戸時代、奈良時代とか…)の大規模噴火と、今、またはこの先とでは被害の様相はかなり変わってくる。
社会インフラが全然違う。火砕流や溶岩流に至らなくても、たとえば灰だけだって、人の住む地域に大量に降れば昔とは違うことが起きるのだろう。
火山本部設置によって、火山研究や災害対策が大きく前進することを、心から願う。