早川誠『代表制という思想』

近頃評判の悪い代議制(と代表制は同義ではない、というのも一つの主張であるが)について問い直すもの。直接民主制の再考、日本ではあまり知られていない代表制思想のまとめ、著者独自の意見が書かれている。
古代ギリシャの直接民主制の実態やカール・シュミットの思想のポイントなど、単純に知らない事実が多くてためになった。

著者のせいではないのだが、規範的政治理論は多くが規範的といいつつも根拠付けにぬるっと記述的政治理論が使われていて、個人的には気持ち悪い。


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結論だけ見ると穏当なのだが、荒削りな議論であることは著者自身も認めているので、これからみんなで発展させていきたいところ。

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