今の時代に新たな視点で読み返されるべきミステリにはエラリー・クイーンのXYZ三部作もある。あれは名優ドルリー・レーンが築き上げたクローズドでホモソーシャルな、「Y」では己を神の領域にまで近づけようとした傲慢なIt’s a man’s man’s man’s worldとそこに君臨する王を「小娘」ペイシェンスが壊しにやってくる物語だと思っている。なので当然このムスメは因習的なミステリファンからは極めて評判が悪いのも当然なのだ。
あと「X」での、ミステリの常道、ストーリー進行を突き破って噴出するかと思われるクイーンの死刑批判への強い思い。「ガラスの街」「災厄の街」「九尾の猫」などで明らかなクイーンのリベラルさ(それは合作者従兄弟2人のうちリーの資質であった)の現れでもあるが、どっこいそれがミステリの解決と不可分に結びついているところが凄い。

さん クイーン「ガラスの街」「災厄の街」「九尾の猫」、セイヤーズ「学寮祭の夜」、私は未読です。今度読んでみましょう。


災厄の街と九尾の猫はこの数年で新訳が出て電子版もありますががそれ以外は残念ながら古本でしか入手できません。

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さん ありがとうございます。いま調べてみたら「学寮祭の夜」は近くの公立図書館にあるようです。
クイーン「ガラスの街」はもしかして「ガラスの村」では?

そうですガラスの村です。元投稿も修正します。

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