授業で雑学から世の中の話までいろいろ話すが、「初めて聞いた」「とても印象に残っている」という感想をもつ学生が一定程度いる。うちでは日常的な話題を、大学授業で初めて聞いて興味を持つ学生なら、うちのような家庭で育っていればおそらくもっと水準の高い大学に入れていただろうと思うことしばしば。家庭はチェンジできないが、地域全体で子育てする仕組みが作れれば可能性は広がるし、保育園~高校まで、保育士・教師がもっと様々な問題について年齢に応じて適時に科学的・文化的にアプローチできれば、子どもはもっとかしこくなるのではないか。そのためには、教科書さえ教えればよいという授業も型にはめる授業もやめなければならないし、教師がもっと教養を身につけられるよう、本を読んだり、映画を見たり、旅行したりできるような余裕が必要だろう。そうなると、自己を高めることに余暇を使える人を見抜いて採用することが重要になってくるかも。