誤解を恐れずに端的にあらすじを言えば社会的マイノリティがスカッとする漫画。けれど内容は、生きづらさきっと抱えるあなたをエンパワメントしてくれるし、それと同じくらい無自覚な社会的的マジョリティの優位性に浸かったわたしたちを突き刺してくる。そして暖かい団欒の裏に一抹の希望と救い。これらはまるで、冒頭にて語られる、ラーメンのスープの如く
柚木麻子/原作、もりとおる/漫画「あいにくあんたのためじゃない 1巻」| 新潮社の電子書籍 https://ebook.shinchosha.co.jp/book/F914761/
おそらく多くのひとは冒頭の佐橋という人物の言動に共感、あるいは違和感を覚えないと思う。そしてそれこそが、わたしたち自身が無自覚に、歪な社会構造を構成する社会的マジョリティの一員なのだと言う証