#送り雛は瑠璃色の 「黄泉比良坂が”ヨミ(黄泉)のヒラ(崖)サカ(境)”であることは疑いようがないと思われる」とする架空の文献の引用があり、「平」とも用字されるヒラが「崖」を意味する可能性はあるのだろうかと疑問に思ったのだが、『民俗地名語彙事典』(ちくま学芸文庫)を引いたら解決した。
「韓国の15世紀の語にピレ(pire、崖)またはピロゥ(pirə、崖)がある。現代韓国語ではピョラン(pyoraŋ、崖)である。日本語のヒラ(hira、崖)の原形の語根であるピル(pir)と、韓国語での「崖」の意の語根ピル(pil)とは、同根語であることは確かである」と徐廷範『韓国語で読み解く古事記』にあるらしい。