CHARLES H. CARTER「BELGIAN "AUTONOMY" UNDER THE ARCHDUKES, 1598-1621」jstor.org/stable/1874287
読んだ。
アルブレヒト大公時代のスペイン領ネーデルラントの自立性についてのエッセイで、割と示唆に富むところが多い。
著者はベルギーの歴史家による自立性を強調する主張についてかなり批判的で、あくまで状況に応じてアルブレヒト自身が発揮した能力によってそう見えているだけとする。

面白いのはこの能力がフランドル駐留軍トップのアンブロージオ・スピノラやスペイン人であり、フランドルにおけるスペイン軍関係行政を行う機関のトップJuan de Mancicidorとの個人的な関係に依っていたと著者が捉えているっぽい点。

特にスペイン側の本来の意図としてはMancicidorは監視役だったろうにそれを取り込むことによってある程度自立してしまうという。

このエッセイ自体は1960年台のもののため、割と軍隊への影響力などについては古いんじゃないかと思うが、それでも面白い点が多かった。

メモ:1627年の結婚した兵士は今後昇進を認めないとする実質的な結婚禁止令

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