後半は少し硬く難しい論調で、「かがくえほん」について書かれていた。遊びに関しては、所謂「ケンケンパ」という遊びと位相数学のトポロジーの繋がりを示し、遊びが(知らないうちに)科学に繋がっている例を挙げていた。かこさとし氏の論ずる「遊びの法則」というのが印象的で、
「①自分たちに関係することで、②やり方や順序が理解できることで、③興味が湧くことの三条件がそろうと、子どもたちはそれを自分のものとして愛し、努力し、工夫し、そのことに喜びをもち、結果として成長の力をもたらす(同書151頁)」
とされていた。そしてそれは自発性や自恣、生きがいに繋がるとも。遊びや、子どもの好奇心のままに行われる行動の素晴らしさと、現代社会ではそれを守り、それに接することができるよう環境整備を行う必要性を感じた。
この本を読んで思い出した、最近気になっていること
動物園や水族館に行ったとき、生き物を見て、子連れの親が「きもちわる!」みたいに言っているのを見るたびにモヤモヤしている。それが子どもの好奇心の芽を摘むことになっていないかと。実際、そういうのをやめてというパネル展示もあるようだし。
本書でかこ氏が大人(親)について厳しい論調で書かれていて、なんとも痛快だった。
子どもの好奇心や可能性の芽を大人の都合や思い込みで摘まないよう心掛ける。これが大事だと改めて思い、今後も気にかけようと思った次第。
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