フローラ・トリスタンー19世紀の社会主義フェミニスト
フローラ・トリスタンは後期印象派の画家P.ゴーギャンの祖母。
19世紀前半の作家、社会主義者、フェミニストでもあります。
アステカ最後の皇帝の血を引く父をもつフローラは、フランスとペルーを往復。その経験を基に国際主義的な社会主義運動を構想し、C.フーリエとも協力します。
世代的には英国のメアリ・ウルンストンクラフトの娘メアリー・シェリー(『フランケンシュタイン』の著者、P.シェリーの妻)と同時期、ということになります。
ノーベル賞作家のバルガス・リョサ(政治家としてはろくでなしだが)が『楽園への道』でゴーギャンとフローラをともに主人公としているために、一般にも広く知られるようになりました。
フランスでは現在、リセで教えられる19世紀の大作家の一人となっていますが、日本ではどれくらい知られているのだろう?
フローラのボルドーに墓碑銘には、「自由・平等・友愛・連帯」が刻まれています。『労働者連合』の著者フローラ・トリスタンへの追悼碑として。
補足)
フローラ・トリスタンの父(クレオール貴族)が「実際に」アステカ最後の皇帝の血筋かどうかは不明。
いずれにせよ、フローラの「偉大さ」は「アステカ最後の皇帝」の血筋とは無関係です。