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『生成AIと知財・個人情報 Q&A』(齋藤浩貴・上村哲史)

仕事のために目を通しました。『ゼロからわかる~』よりも議論が深い。プロの仕事を感じました(森濱田の弁護士の先生方が書いているので、プロの仕事である)。

『ゼロからわかる 生成AI法律入門』(増田雅史・輪千浩平)

仕事のために目を通しました。私は政府の報告等もチェックしているのだが、これ一冊で論点が明快にまとまっている。とりあえずこれかな。

『私は株で200万ドル儲けた』(ニコラス・ダーバス)

古典の中の古典。私が教科書としている株の本(オニール、ミネルヴィニ)で参照されているので遂に読んだ次第。
ボックス理論の全ての基礎はここにあった。理論の技術的な面もさることながら、メンタルモデルについて読むべき。特に、著者が市場に近付いたタイミングで「うわさ話」に振り回されるのは面白い。インターネットが発達して個人投資家が増えたいま、もっとも読む価値があるかもしれない。
amazon.co.jp/新装版-私は株で200万ドル儲けた

『肝臓の脂肪は3日で落ちる』(栗原毅)

読みました。糖類を控えましょう、よく噛みましょう、食前食間に高カカオチョコ食べましょう、酢を取りましょう、緑茶を飲みましょう、あたりですかね。

さきほどの話を受けて、今の時点での原稿について整理してみました。

はてなブログに投稿しました
240817 小説を書くときの「助走」について - 箱庭療法記 yobitz.hatenablog.com/entry/20

2024年の世界観において、児童文学で12歳男子が侮蔑的な用法で「ホモ」って発したら(そう発せさせたら)、作家のキャリア終わるでしょ。

本編とは関係のないところですが、2003年に書かれた「あとがきにかえて」で、1996年に書かれた本作と本作から時間が経過してからのアツい想いが語られていて、そこではサカキバラとか戦争とかあるんですが、本作では(侮蔑的な用法で)「ホモ」と発せられた台詞があって、あさのあつこでもそういうこと書いてたの、「1996年とか2003年とかの世界観やな……」思いました。

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『バッテリー』(あさのあつこ)

素直に面白かった。視野(世界)の狭い主人公が、周囲のひとびとに干渉されて、自身の世界観を変えざるを得ない、否が応でも変化を受け入れざるを得ない。その姿は思春期の困惑そのもので、瑞々しかった。
テクニカルな話だと、立ち上がりがやはり上手い。都会から田舎に移り住むことになってそれでも周囲に無関心な主人公。キラキラと光る自然に目を輝かせる弟。二人の対比。弟の今後を予感させるちょっとした布石。彼らへの関心のバランスのちょっとおかしな両親。そういった要素が一気に流れ込むのだが、抵抗なくスイスイと読める。
また、テンポの管理も巧みで、野球のメジャーさに胡座をかかずに読ませるべきところは厚く、場面転換はサラリと流す。
流石です。
amazon.co.jp/バッテリー-角川文庫-あさの-あつ

『武士道シックスティーン』(誉田哲也)

「決闘」を書く参考になるかなと思って手に取った。剣道くらいメジャー競技になると、割とスピード重視で書いても絵ができるんかなあ。
序盤25パーセント読んでギブ。内面に関する描写が濃い味というか説明過多に感じられて、たぶん、内面、台詞、アクションの比率で内面が重視されているからなんだろうけど、得意なバランスではないです。
映画はけっこう前に観たけどそっちは好きでした。

『トレードで行き詰ったときに読む本』(マイケル・マーティン)
amazon.co.jp/トレードで行き詰まったときに読む本

投資の勝率を上げるためには、投資のスタイル2割、残りの8割は自分の感情をコントロールするための術。
では、感情のコントロールとは? 感情のアップダウンそれ自体の抑制と、感情のアップダウンが生じにくい(自分に適合した)投資スタイルの選択とに分解できる。
前者のためには、投資記録(もっと細かく、①日々の日記でもよい)を付けること、②負けを受け入れる謙虚さを身につけること。
後者のためには、究極、許容可能な負けをあらかじめ設定すること。つまり、③撤退ラインの逆指値を設定しておくこと。
この3つしかない。私には①、②がまだ不足しているように思った。明日、まずは日記帳を買おうと思う。

『BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?』(ダン・ガードナー、ベント・フリウビヤ)

先日の『エフェクチュエーション』(とにかくスモールスタートしよう)を読んでから本書(ゆっくり考えてから素早く動こう)を読むと温度差にくらついた。
しかし、読み進めるうちに両者は本質的には同じことを書いていると気付いた。共通点は「プロジェクト(PJ)のコスト・リスクを着手前に見積もることの困難さ」だ。
『エフェクチュエーション』では、見積もりの「不可能性」を受け入れ、クイックに試行を回し続け、受け入れ可能なレベルのコスト・リスクを受け入れ続けることに着目する。
本書では、見積もりの「非ー不可能性」に挑む。挑むPJと何らかの意味で共通点を有する類例から学ぶ。そのためには、類例に携わった経験者を引き入れる、あるいは自分自身が経験者になる。
自分自身が経験者になるという方策は類例から学ぶための方策とは一見矛盾するようだが、PJの全体が破綻しない程度にPJを分割(モジュール化)し、モジュールを繰り返すことで可能となる。お決まりだが「困難は分割せよ」「経験は成功の母」だ。
読み比べて興味深い体験だった。
amzn.to/4dmGc3x

『よくわかる最新光工学の基本と仕組み』(小野明)

例によって例によって投資のため。光ファイバー周りを勉強したくてその周辺をつまみ食い。EUV周りの基礎知識が書いてあったのは良い想定外でした(開口率とかの定義も知らなかったし)。

『通信の世紀ー情報技術と国家戦略の一五〇年史ー』(大野哲弥)
明治からの遠距離通信についてのヒストリー。戦後から現代まで眺めました。積んでいた本で、通信への関心が高まったので手に取りましたが、歴史が中心なので関心にはミートしませんでした。また気が向いたら眺めよう。

『週刊東洋経済2024年8月10日・17日合併号』(東洋経済新聞社)
特集「エヌビディアの猛威 半導体覇権」のため。今回は記者がイマイチだったか。

投資だけの目線で言うと、スタートアップなのに速度感と収益性は(速くても)大手に律速されるのでかなり難しそうだな。

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もう少し踏み込んで書いておくと、水平分業の業界でパワフルにDXを推し進められるのは、パワフルな大手に限られるので、結局は大手か、大手と組んだスタートアップか、大手とスタートアップのJVか、という感じになるっぽい。スタートアップにとっては、どのくらい事業のスコープが細かいかと、どのくらいマーケットが大きいかの両方をしっかり意識しないといけないらしく、後者にアクセスするために大手が要るらしい。そのため、IPOよりM&Aが選ばれることも多いっぽい(じゃあ建設DXのスタートアップへの投資って激ムズじゃん)。

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『建築DX2』(木村駿)

投資の勉強のため。
建設業において残業規制が課せられる「2024年問題」はクリティカルな問題だと思っていたので建設DX系スタートアップに投資して、その結果、爆損したことがあるのですが、本書、「建設DXはまだ夢やで~」つってて爆損する前に読みたかった。一言で言えば、DXできる余地のない中小企業が多すぎる&水平分業が進んでいるせいで関係者が多いのがネックらしいです。
建設ではテクノロジーが浸透するまでに5~10年程度かかることがザラらしく、そういう位置にゴールを置いておくのがいいのかと思った。
個別だと大林組が強そうでした。

『改訂版 AI時代のビジネスを支える「データセンター」読本』(杉浦日出夫)

投資の勉強のため。データセンターに求められる技術を概観できる。だいたい知ってたので特筆すべき点はあまりないです。

『リカーリング・シフト 製造業のビジネスモデル変革』(青嶋稔)

リカーリングビジネス(=製品の販売後も顧客と取引を継続できるビジネスモデル)について、リーディングカンパニーの事例を用いながら、リカーリングビジネスを導入するための提言を行う。私のような担当者レベルより上の部課長レベルが読んだ方が行動に直結させやすいため「刺さる」度合いは高そうだったが、彼らがなにを考えているのかを推測する材料となった。端的に、リカーリングビジネスとは、従来の売り切り型ビジネスとはビジネスモデルが全く異なるものであるため、ビジネスマインドの再定義が必要との主張。本書は、なにをどう再定義すべきかを説く。
紹介された各社ともコングロマリット的な超巨大企業であるため、明日から導入できるものではない(そもそもリカーリングビジネスとはそのようなものではない)が、スモールスタートでもそう目指していくことが重要なのだろう。
そもそも本書を手に取ったきっかけとは、私の職場のいくつかの製品が「リカーリング」と定義されたことである。何となくのイメージしかなかったが、具体的なビジョンを持てるようになった気がした。意識合わせに使えるかもしれない。

本書には「行動を恐れるな」というメッセージが通底しているように感じられ、勇気付けられた。
また、私が同人活動でやってきたスタンスを肯定してくれるものだった。つまり、手持ちの資源を可能な限り使い、失敗しても死なない範囲で出して、人と繋がって、繋がった人からまた何かを得て(あるいは与えて)……という。その意味でも勇気付けられた。

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