岩本ナオ『スケルトン イン ザ クローゼット』、再読にて読了。
表題作含む初期短編集。スケルトンインザクローゼットとは、文字通り「箪笥の中の骸骨」で、「親が他人に見せたくないと思っている子ども」のことだそう。
表題作の3人のうち、私はいつもメガネの彼を思って、胃が気持ち悪くなって吐き気がするほど胸が苦しくなるんだけど、伝わるだろうか。
とりわけかっこいいのは『僕の一番好きな歌』の2人、一番好きなのは『花の名前』(最後のコマのおばちゃんに話しかけるところが特に良い)なんだけど、いやぁどれも、しみじみといいんだよなぁ。『冬色自転車』の、甘えと誠実さとのギリギリのせめぎ合いが静かに描かれているところとか、凄すぎる。
『町でうわさの天狗の子』もめちゃくちゃ素晴らしいのだが、大変すぎて筆を折ろうとしていたそうな。
今も漫画を描いていてくれてよかった。長く長く読みたいよ。インボイスは今すぐポシャれ。