「君は永遠にそいつらより若い」を初めて読んだ時に、主人公に強く感情移入したというか、まるで自分のことのように感じた。それを言葉に出すのは恥ずかしいことだと思って今の今まで口に出しもしなかったのだけど、この講演会で「華麗なるギャッツビー」を読んだ感想に「いい人でありたいという足掻きとその報われなさが描かれているところ」をあげ、「自分がそういう経験をしたわけではなくとも読んでいて自分のことだと感じた」「読んでいてそんな風に思わせるこの作品はすごく良いものだと思う」みたいなことを津村記久子先生が言っており、なんだかすごく安心したというか、嬉しかったのだった。