キング・クリムソンの1974年リリースのアルバム『Red』、50周年記念盤が届きました。

パッケージは2CD+2Blu-rayです。CD1には2024ミックスとインスト版、CD2には2024エレメンタルミックスとスターレスのパート音源が収録されています。

最も興味深いのは2024エレメンタルミックスですけれど、この部分は発売日の10月25日にストリーミング配信で公開されてので、先に聴けました。完成版ではなくて、その前のデモやベーシックトラックから新たに作り出されたミックスです。

特に、「Red」 は40周年記念版でリリースされた「Red Trio Version」を元にしていています。ギターなどの音が重ねられているとはいえ、原型が残っていてわかりやすいです。他の曲も同様に作られているのでしょうね。あちこちに聴いたことのないフレーズが散りばめられていて楽しめます。

このようなつくりなので、ライブで即興演奏を収録した「Providence」はミックスが構成できません。そこで、「Starless」から後半部のソロパートに重ねられているパーカッション・パートが収録されています。配信でエレメンタルミックスだけを聴くと違和感がなくもないですが、CD2には続けて「Starless」のベーシックトラックや各パート音源が収録されていて、パーカッションパートはこの一つだったのだとわかります。

CDなので 16bit/44KHz 収録ですが、Blu-ray 2 には、これらのトラックの 24bit/192KHz 版が収録されています。ただ、クリムゾンのハイレゾはアップコンバージョンの偽レゾっぽい音源も多い気がします。あと、BD2 には「Providence」のフルバージョン(既出音源)に加えて、1分ちょっとですが「Think Again」という曲が収録されています。

CD1は2024ミックスが収録されています。パッと聴くとあまり変化がないようにも思えますが、音が整理されすぎて軽くなった感もあった「Road to Red」ボックスセットの2013ミックスに比べると、クリーンに整理されつつもやや重さを感じる音になっています。でも、Blu-ray 2 にも収録されているオリジナルミックスには勝てない気もします。BD2には2024ミックスとオリジナルミックスが 24bit/96KHz で収録されています。

そして、Blu-ray 1 は「USA」を収録しているのですけれど、2013ミックス、2005ミックス、オリジナルミックスといずれもボックスセットに収録されていた音源で、新しいものはありません。あと、ブート起こしの音源が5種類くらい入っていますけれど、いずれもブート音質です。

「Road to Red」ボックスセットを入手しなかった人には、ボックスをコンパクトにまとめて入手しやすくなったと評価できそうですが、両方持っていると新規音源が少なめのような。最も興味深いのは配信もされているエレメンタルミックスの気がします。エレメンタルミックスが 24bit/192KHz のハイレゾ版で聴けますけれどね。

https://taksweblog.wordpress.com/2024/10/29/king-crimson-red-50th-anniversary-edition-%e5%b1%8a%e3%81%8d%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f/

#KingCrimson [参照]

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